吉田のうどん探訪:ひばりヶ丘高校のうどん部による若者らしい先鋭的かつ荒削りなうどんに吉田のうどんの未来を見た!


 山梨県立ひばりヶ丘高校に「うどん部」なる部活動があり、吉田のうどんの観光大使に勝手に就任し、様々な情報発信をしており、注目されている。

 今年1月のスポーツ報知「全国でも珍しい山梨・ひばりが丘高「うどん部」の活動とは?」記事では、経緯が紹介されている。

富士山の湧き水を使って打つ山梨県富士吉田市の名物「吉田うどん」をPRしようと、地元の県立ひばりが丘高校(同市)で発足した「うどん部」の活動が注目を集めている。

 部員は現在7人。部の活動は2010年、顧問の大久保健教諭(43)が吉田うどんを扱う店のサイトを、商業科の授業で作成したのがきっかけ。14年にうどん部がスタートした。

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 更にはスーパーのフードコートで常設店を作り、自作のうどんを提供するに至っている。当然高校生なので営業は日曜だけである。

 ツイッター(@yosida_udon)などでも積極的に配信しており、メニューも試行錯誤しながら増えているようだ。

 先日山梨県からは”郷土食の調理技術を持つ「食の伝承マイスター」”にも認定されたようで、非常に頼もしい活動になってきている。

 富士吉田市にある「SELVA(セルバ)本店」で11:00から営業しており、いつかは行きたいと思いつつ、機会がようやくできたので行ってきた。

 まさにこんな感じのフードコートの一角である。厨房では6,7人の店員(部員)がうどんを作っている。ちらっと見ると11:00開店であるが、9:00前から麺の準備をしているようだ。大変だ。

 まずは「かけうどん」および「冷やしうどん」それぞれ378円。大盛無料だったので冷やしには大盛りを入れる。1杯の量がわからない状況であったが、ここはノリで行ってみた。ちなみに「5玉うどん」や「MAGMA」なるメニューもあり興味が惹かれる。

 

 冷やしの大盛り。これは私が食べた中で過去最高の「コワさ」(顎への反力、麺の剛性)であった。吉田のうどんの特徴としては、まさにツルツルシコシコとは異なる次元の「コワさ」であって、これを先鋭的かつ前衛的にしたような感じで、確かに荒削りであるが、まさに高校生の若さのパワーをそのまま感じた。ただスープにもう少しダシが濃く足してあると、もっと良いのではないかと感じた。

 続いて到着したかけうどん。これは麺の「コワさ」が暖かいスープで緩和されており、非常に美味い。

 大きめのどんぶりで1杯あたりの量は平均に比較して多めである。5玉は無理だな。

 すりだねも部活動の中で研究しており、色々なパターンのものがテーブルに。まさに部活ならではであろうか。

 

 食後にはアンケートが。これも若さであって、このPDCAサイクルを回していけば、もしかするとこの部活はもっと大化けしそう。次世代を担う前衛的な吉田のうどんを是非創造してほしい。

   吉田のうどんはこうして若い世代にうまく継承されていくようで、非常に頼もしい。

 地元の人も訪れておりリピーターも多そうだ。厨房でうどんに汗を流す彼ら彼女らを見て、「うどんに賭ける青春」というのも、なかなか良いなあ、と思った。

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