【レシピ紹介中】低糖質食材+三五八潰けという「三五八潰けダイエット」とは「あり」であろうか(結論なし)


 10/1からダイエットをしている。

 私は、食べること、飲むことは大好きで、人生の愉しみである。

 しかしその結果として、肥満、成人病リスクなどが発生し、 こうした状況に追い込まれることは仕方がない、と自分で納得はしている。そういう意味ではこれまでの食生活に後悔はしていない(偉そう)。また痩せたらガッツリいけば良いだけのことである。

 今回のダイエットの基本方針は、 栄養士さんと相談した結果、糖質制限としているので、御飯、パン、パスタ、ラーメン、うどん、蕎麦などはNGである。とはいえ、摂取ゼロにはできないので少量でチンマリと 食べることになる。

 何とも味気ないのである。

 これまでは、唐揚げと山盛り御飯とか、ラーチャー(ラーメン+チャーハン)とか、うどん+ヒレカツ丼 とか、”炭水化物のマルチプル”があたり前だったので、この喪失感はきつい。こうしてタイプしているだけでも誕が出てきている。

 結局「何か」で代替することを考えてしまう。

 生野菜ばかり食べていてもやはり味気ないのだ。

 炭水化物、特にコメのもつ旨味を補償する方法はないであろうか。

 そこで着目したのが、米、米麹で漬ける漬物「三五八漬け」である。

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 ここで、三五八潰けはダイエット食として「あり」なのか、「なし」なのかを考えてみたい。(ただし、この先読んでも結論は出ていないことを事前に宣言しておきます)。

 生野菜など、それだけは味気ないものに、一味つける意味で有効なのではないか。その一方で、それは栄養的に(ダイエット的に)どうなのか気になる。

 三五八漬けの”床”は、米、米麹、塩なので、糖質たっぷりである。

 しかし、食べる際にはその”床”は除去する。これを直接食べるわけではない。したがって、三五八漬けの素に表示されている指標は、可食分を含んでいないわけで、 厳密に言えば正しくないのだ。

 漬物の味付けのメカニズムは概略、以下のようであろう。

・野菜の持つ純粋な水分が、周囲の漬け床の塩分により、その濃度差による浸透圧で抜ける。

・逆に漬け床と野菜の発酵によるアミノ酸などの旨味成分と塩分が、濃度差により野菜の中へ染み込む

 このように、野菜の水分と、漬け床由来の発酵成分の交換(濃度均等化)が行われると理解している。

 では、この漬け床由来の野菜へ移動する発酵成分の栄養素、熱量(カロリー)が、ダイエット見地で見たとき、どうなのであろうか。

 ビタミンなどの栄養素は、ダイエットにおいて不足する要素であり、むしろ「とるべき」 であろう。

 しかし、旨味成分の一部をなす”甘味”は、感覚的にはいわゆる糖類由来のように思える。

 とすると、実は糖質ダイエット的にとって、実は逆効果になっている可能性がある。

 しかし、それも糖質の量によるであろう。総量として、多いのか少ないのか。

 つまり、三五八潰けにおける糖質制限ダイエット食としての論点は「そもそも三五八床自体は糖質のかたまりだが、そこで漬けられて素材に移動した成分に、糖質がどれほど含まれるのか」ということになる。

 要するに、周囲にふんだんな糖質があって、そのエキスを物理的に移動しているだけだとすれば、三五八床を直接摂取していることと何も変わらないことを恐れているのである。

 一つの仮説としては「日本酒」の糖質からの推定である。日本酒も発酵により作られた成分が旨味となっている。日本酒の糖質は、「日本食品標準成分表」によれば100gあたり、約4gである。従って、三五八漬けのエキスの糖質も同等と仮定し、キュウリ1本がちょうど約100gなので、キュウリの大半を占める水分が全て交換されたとしても糖質は4g程度と思われる。サイズに対して低糖質と言えるのではないだろうか(あくまで仮説です)。

 かように、現時点では明快な回答を持っていない。

 塩分取りすぎについては、ダイエット中だとカロリーの基本ベースラインが低いので、リスクとしては比較的低めと考えて良いであろう(勝手に)。ただ、この糖質問題だけは、モヤモヤした形で残っている。

 とはいうものの、プログラムはスタートしている。結果にはコミットしなくてはならない。見切り発車で三五八漬けの生産設備を増強し、さえないダイエット食に変化を与えるべく製造を開始してみた。

 ”低糖質食材+三五八漬け”というコンセプトである。

 ただ、これもさきほどの懸念があって、食材の低糖質を台無しにしている可能性が否定できない。以下の実際の感想も、低糖質を否定しそうな食感もあり、非常に危うい立脚点なのである。

①ヤングコーンの三五八潰け

 ヤングコーンは低糖質食材で0.33g/1本であり、さっそく水煮を手に入れて作ってみた。もともとの水分が多く、1日程度で味はついたが、水臭さがあり、あまり食材として の相性は良くなかった。

②うずらの卵の三五八潰け

 うずらの卵は糖質ゼロらしい。塩分なしの水煮を投入したが、素材に水分少なめなので味が染み込むまで、3日程度かかった。味にはコクが出て非常に良いが、何かカロリー高めな味になっている気がする。確かにうまいのだが、本当に大丈夫かと思える味なのだ。これで低糖質+低カロリーならベスト解になりうるが、何か微妙な気がする。要するに”うますぎる”ので、何か足元をすくわれる要素がありそうなのである。

③アボカドの三五八潰け

 アボカドも1.8g/個と、低糖質らしい。これはもともと相性が良いので、非常にうまい。ただ実が柔らかいので、製造が難しいのが難点である。ダイソーの豆腐保存用タッパーを利用してみたが、皮むきの段階で崩れが起こってしまい、なかなか難航している。

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④キュウリの三五八漬け

 低カロリーかつ低糖質(1.7g/100g)。これは腹持ちのために常に常備して、連続的に製造している。もともとの素材が低カロリーのため、沢山食べてもちょっとやそっとではインパクトがないと見ている(個人の解釈です)。ダイエット時の常備食で、1日1本くらいは食すようにしている(塩分が気になるが、そもそもの食事量も制限しているのでトー タルOKであろうと判断;個人の解釈です)。三五八漬けのコンディションによって、旨味や酸味(乳酸発酵)など日々の変化があり、なかなか飽きないのである。

⑤煮干しの三五八漬け

 ”食べる煮干し”も気を紛らわせるために結構食べているが、これを三五八漬けにしたらどうなるかとふと考え、実行してみた。これも、水分が戻って、複雑なコクのある味が追加され、かなりうまい。安定のうまさである。

⑥サラダチキンの三五八漬け

 ローソンで売っている低糖質(0.1g)のサラダチキン、プレーン味を漬け込んでみた。水分が少なめそうなので3日ほど漬け込んでみた。意外に水分が出てくる。味はと言うと、当然の旨さ。しかし水で洗うと、せっかくの締まった肉が水っぽくなるのが難点か。また煮干しでもそうだが、三五八床が動物性っぽくなるので、時々キュウリでリセットをする。

⑦大豆水煮の三五八漬け

 大豆水煮パックを用いて1週間漬け込んでみた。冷静に考えると、登場人物的には、ほぼ「味噌」であり、水洗いせず少々の床が付いている状態で食べてみる。”食べる味噌”のような風味で、これも非常にイケる。

⑧オクラの三五八漬け

 オクラはお湯で2分程度茹でて、ヘタをとった状態で、粗熱を取り漬け込む。

 旨いは旨いのだが、今一つパンチに欠ける。

 かように、生兵法のような気もするが、こんな感じで色々試すことで、味気ない食事から少しでも気を紛らわせている側面の方が大きいのかもしれない。とにかく、何かしていないとすぐに飢餓感に襲われるので、日常が大変である。

 結果であるが、もちろん三五八漬けだけの効果ではないものの、短期的にはダイエット成功。

 【目標;3ヶ月で-5kg】ダイエット第13週(12/24〜12/31)の結果報告;とりあえずの3ヶ月の結果は三五八漬けダイエットで-18.6kg減!

  注記:色々書いているが、ほとんど個人の解釈・感想なので、読者各位にはくれぐれも注意いただきたい。

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