【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」16巻—脱・ぼっち路線で、もはや小宮山さんの安定感のある変態振りが一番安らぐ


 先日発売の、谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」16巻を読んだ。相変わらずのリア充路線は変わらず。周囲の登場人物が多すぎてわからない。

 最近になってリア充路線から少し元の”ぼっち”路線への揺り戻しがあったが、今回はそうした感じはなく、基本リア充路線の継続(拡大)である。

 そんなこともあって、下手に黒木さんに何故か好意を示すリア充(スクールカースト上位)キャラよりも、安定の孤独な変態「小宮山さん」と、安定の悪役「キバ子」の方が安心できるのは何故だろう。

 今回は帯にもあるように、ある事件を起こして「謹慎」になる”不良”吉田さんと黒木さん。謹慎と言っても学校内で隔離される謹慎で自宅謹慎ではない。

 そこでの吉田さんとの会話は、やはりネットオタクvs ヤンキーという構図で、なかなか面白い。この組み合わせも比較的安定する。

 次巻では、高校3年の夏のエピソードであるが、一体このリア充路線はどこまで続くのか。

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