テレワークによる在宅勤務が開始!慣れていないので、なかなかのストレスについての感想


 新型コロナ感染防止に伴う様々な施策の影響で、ついに私もテレワークによる在宅勤務の状況になってしまった。これまではBCP対応で、公共交通を使わず車で長距離を通勤していたが、ついに出社数そのものを下げる意味でそれもNGとなった。(関連記事: 新型コロナ拡大に伴う緊急事態宣言から、終末、じゃなかった週末を迎えた現時点までで起こった私的出来事とその感想:安全確保と最低限の事業継続との相反、そしてポスト・コロナで起こる業務トリアージの予感

 先日、ついに1日テレワークによる在宅勤務を実施したものの、やはり仕事のやり方が異なり、かなりストレスが溜まる結果となった。

 慣れの問題もあるのであろうが、少し記録として残しておきたい。

 私の仕事は、いわゆるバックオフィスの事務方であるが、調整系窓口系の業務である(要するに人事や総務といったような、この場合フル回転になるような業務ではない)。

 自宅書斎に会社支給のノートPCをセットし、自宅のネット環境を利用して会社のシステムに接続する。これはまあ何とかなり、これまでも海外出張の際にも行ったことのある作業であり、一応朝には準備が整った。

 基本的には会社のシステムが使用できメールが閲覧できれば、まずは何とか自分の業務は継続できるはずである。ただ、内線電話はない(当たり前)や当事者が近くにいない(当たり前)ので、今までとは仕事のやり方が異なってくることが気になった。

 調整系の事務方業務としては、やはりできればオーラル(口頭)、できればリアル対面での情報伝達が必要であり、メールだけ打ちっぱなしでは進まないことが多い。

 特に私のような調整系の仕事だと、最終的に「首に鈴をつける」という重要な業務がある。

 ある程度の組織だと、利害関係が入り乱れるので、誰もが少しずつ不満を持つ形で実行計画を落着させることになるのが一般的である。全員ハッピーになることはない。

 自分(の組織)にとって思い通りにならない不満を抱きつつも、この案を”呑んでもらう”という作業。

 そして、それはその当人だけが損しているわけではなく、みんな少しずつ損しているので、利害関係者全員にその説得作業が必要なのである。だが、みな「自分だけが損をした」と思うものなので、極めて労力がかかる割りに報われない業務なのである。

 そんな時は、こちらの板挟み感を対面して理解してもらう、面と向かって長い沈黙に耐える粘りも必要なアナログ作業なのである。

 これができないのが、テレワーク業務的にきついが、なかなかこれを火急の業務だと世間一般に理解してもらうのも困難な気がして、悩ましい。そのためだけに出社するのか、と言われそうで。確かに自分でも変なことを言っている気がする。

 特に今回のような事業継続モードで、実行するリソースも限られている中で優先順位を判断して実行要否が決まるような状態だと尚更である。

 時間の使い方も、より緊急性の高い、つまり現場(フロントライン)に近い相手の都合に合わせることになるため、どうしても手持ち無沙汰な状況が出てしまう。平時であれば、色々な手段でプッシュしたりできるのだが、非常時にはそのような手段も使えない。自分の優先順位が常にトップであれば良いが、そうとも限らないので判断が難しいのである。

 そんなこんなで細々と在宅でも業務を回し始めた。まあ、平時とは違うことが大前提なので、スピードが遅くなるのは致し方ないし、緊急的措置も準備してあるので、こちらの方は正直何とかなりそうである。

 元々引きこもり系かつインドアであったので、結構イケる、というか、これは私にとって理想的な環境ではないかと思っていた。しかし、そうではなく、結構ストレスが溜まることがわかり、この反応は自分でも意外であった。

 問題は個人的なもので、やはり「在宅」という業務形態がサラリーマン人生の中で初めてであり、これが非常に戸惑う。そして、精神的なストレスになっているようであった。

 これまでの通常業務でも一人完結で仕事をしていると思っており、在宅で一人なんて問題ないと思っていた。確かに一面からはそうであった。実際にこの状況下だから細々なのは仕方ないが、進めることはできている。しかし、会社という場所、リアルな人間がいる場所というのは、意外と色々と見えない別の「機能」があったのだと改めて気づいた。

 例えば飲み物一つでも、小休憩で自販機でカップコーヒーやお茶を買う。または自分でインスタントコーヒーを入れて給湯室で入れる。こうした一手間、少しの歩きと少しの場面転換が、意外に気分転換になっていたのだ。

 在宅勤務の場合、自分で台所へ行きお湯を沸かしてコーヒーを入れる。同じ様に見えるが、精神的には何か変な落ち着かなさを感じるのである。一旦日常に戻って、直ぐにビジネスに切り替わるような、あるいは日常のはずの台所にビジネスを持ち込んでしまったような精神内部の混乱があった。

 要するに、プライベートの空間とビジネスの空間がまだ混ざり合っているので、自分の中でおかしな切替の混乱が発生しているのである。どちらかといいうと、ビジネスの心理的空間が日常を侵犯、侵食しはじめているのである。それはそのはずで、プライベートのはずの書斎の一角で、ある意味「勤務」をしているのだから当然であろう。このあたりがまだ自分の中で消化・整理できていない。

 在宅でも外出して近くの自販機にジュースを買いに行くのも別に時間、移動距離共に、会社におけるそれと変わらないような気がするが、心理的な距離というものは大きい。慣れるものなのか。

 そんな状態の中でも、昼の休憩には、まるで休日のような家族での昼食があり、またそれが終わると、わずか数秒でビジネスモードに入る。これはなかなか切り替えが難しい。

 また運動不足も結構堪える。

 自宅だとほぼ運動ゼロになってしまう。

 会社の場合、少ないにせよ通勤、会社内での歩行など運動があった。在宅だと何もしなければほぼゼロである。これも結構ストレスになる。

 結局在宅業務が終わると、散歩がてら近くのコンビニまで歩き、安いワインを買って帰宅。晩酌をすることで少し運動不足とストレス解消にはなった。

 もうひとつ気になるのは、「結構アルコールに依存しそう」ということである。上記の散歩がてらの気分転換などストレス解消のキーパーツに「アルコール」が入ってしまっているのである。

 立ち飲み屋巡りが趣味であったが、この緊急事態宣言以来自宅で飲む酒量は、立ち飲み屋巡りをしていた時よりも多くなっている。しかも、ストレス解消の名目が加わっている。これは由々しき事態であり、少し在宅勤務長期化を見越して、スケジュールを再構築する必要があると思っている。

フワちゃんのようなYou Tuberはどうやってストレス解消しているのであろうか。
好きなとこで生きてゆけたら・・・

 

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