【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』48巻–このところのラブコメ路線からの一時休戦で、オヤジ的には安心な一冊


 新型コロナもあって酒飲みクラスタもなかなか活動が難しい。

 そんな中で、ラズウェル細木『酒のほそ道』48巻を読んだ。

 コロナの状況で飲み屋のような飛沫拡散上等のようなこともできず、かといって超高精度のグルメ漫画に持っていくのも限界がある。

 そうなると酒飲みマンガの行き先は、飲み+恋愛という、菅首相が新型コロナ対策で発言したような、ブレーキとアクセルどっちも踏み込むというか、アッパーとダウナーどっちもやりこむというか、難しいステアリングしか路線が無いように思えるのである(余計なお世話だが)。

 今回の一冊には、実は恋愛要素の展開はあまりない。

 よくわからないが、卵焼きの黄身の焼き方と恋愛がすれ違うのか、すれ違わないのか、というファウルチップな感じの読後感である。

 はっきり言って、どうでもいい。

 ちなみに私は目玉焼きに限らず卵の黄身は檄カチカチのハード一択派なので、今回の線引きの議論そのものが”ありえない”正直ドン引きであった(すいません)。

 とはいえ、我々は「りぼん」全盛期の柊あおい「星の瞳のシルエット」連載時のアオリ”毎号クライマックス!”を読まされている訳では無いので、まさに原点回帰。良いのではと。

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