コモという独特なパンの銘柄がある。パネトーネ種という長期保存が可能なパンで、防災備蓄食品や会社などの自販機内に置かれており、サラリーマンとしては”残業の友”として食べることがよくある。
他のパンと異なり、酸性度が高く、水分活性が低いという特徴があり、長期保存を可能としているという。コモのWebページから引用する。
パネトーネ種に含まれる乳酸菌は、糖を発酵して乳酸やアルコール、酢酸、炭酸ガスを生成。生地のpHを低下させ汚染細菌の生育を防止するため、通常のパンの賞味期間が2~3日であるのに対し、35日~2年という長期保存が可能となるのです。
引用終わり
ベースとなるパン生地の風味は基本甘くて、軽めのパンである。コモの製品の中には「カレーパン」もあるが余りうまく出来ているとは思えない。がっつり食べたい時には、甘さと軽さで少々物足りないのである。
そんな中、こんな製品が出ていた。「甘酒小町」である。
「甘酒風味フラワーペーストには、京の酒・佐々木酒造の米麹ピューレを使用しています」とある。甘酒風味ねえ・・・。ちなみにフラワーペーストとは、友栄食品興業のWebによれば
フラワーペーストとは、英語の「小麦粉」(flour)と、「ペースト状」(paste)を合わせた日本の造語です。食品衛生法では「小麦粉、澱粉、ナッツ類もしくはその加工品、ココア、チョコレート、コーヒー、果肉または果汁、いも類、豆類または野菜類を主原料とし、これに砂糖、油脂、粉乳、卵、小麦粉などを加え加熱殺菌処理をしてペースト状にし、パンまたは菓子に充填または塗布して食用に供するもの」と定義されています。
引用終わり
ここで言うフラワーって「花」じゃなくて「小麦粉」なのか。知らなんだ。
気になるアルコールは含まれていない。
割ってみる。ずっしりとしたペーストであり、食べると見事に「甘酒」である。しかもその風味がパン生地とよく合っている。ペーストのコッテリとパンの軽さが合っており、甘酒の風味とパンの微妙な甘さがマッチしているのである。これはパネトーネ種のパンとベストマッチではなかろうか。
甘党で無い人にも食べられる、なかなかのグッドアイディア製品である。
これを食べたいのだが、手に入るのが新潟の出張先の会社内の自動販売機しか今のところ知らないのである。若干禁断症状が出てきそうな感じで、非常に美味いパンであった。