【書評】新型コロナウイルスが猛威を振るう中の出張の東海道新幹線車内で読んだバイオパニックものの傑作、安生正「生存者ゼロ」

 2020年に入り、武漢発の新型コロナウイルスは終息の兆しは見られず、社会生活にダメージを与えつつある。私の周りでも、武漢渡航のチャーター便に乗って帰ってきた同僚とか、中国出張禁止といった直接的なものから、感染経路が不明なものまで出てきたことによる”大人数での集会”すら自粛されるような動きになってきた。

 そんな中、東海道線下りで関西方面日帰り出張が入った。先日も感染者が発症後に東海道新幹線を利用したとかで、ちょっと不安がよぎるが、まぁバランスをとって生活するしかない。

 そんな出張の車内で、偶然家にあった未読の安生正「生存者ゼロ」(宝島社文庫)を読んだところ、あまりのタイムリーさに一気読み。非常に興奮した。第11回「このミス」大賞だけあって、非常に重厚なスペクタクルである。

 序盤に展開される人間を襲う、未知の”感染症”。生物学的な知識で、謎を解き明かされるのだが、この”謎”自体に大きな仕掛けまであり、この拡大を抑えていく立場の日本政府、自衛隊の政治・行政組織の無責任体制なども描かれ、現代の縮図のようになっている。

 この大スペクタクルドラマで描かれている構図とは、自然に対峙する人間であり、この自然とは地球が生まれて以来、あらゆる生物が進化する歩みの中での種の発展と絶滅におけるイベントである。

 この生物進化の大きなイベントに、我々が、今、ここでもしかすると立ち会っているかもしれない、というリアルタイム性も思わせる2020年初頭の東海道新幹線車内の読書体験であった。

 

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立ち飲み屋探訪:新橋駅「地酒ミュージアム 信州おさけ村」長野の日本酒アンテナショップ風の立ち飲みで、美味い酒とツマミに大満足

 新橋駅の汐留口にある「新橋駅前ビル」の1Fにある「地酒ミュージアム 信州おさけ村」に入店。信州の地酒を試飲できるスタンドバーがある。

 キャッシュオンで、レジで注文するシステム。日本酒をなみなみ注いでもらうので、カウンターへの移動の際には緊張する。

 飲み比べセットが充実しており、今回は「佐久セット」550円を注文。左から「 井筒長 特別純米酒」 「 初鶯(うぐいす) 生一本」「寒竹 特別純米酒」。 「初鶯」が一番コクがあり、別途お代わりを。

 ツマミは「豆腐のくんせい」350円で、これもマヨネーズと一緒に、非常にアテとして素晴らしい。

 美味い日本酒で、少しエンジンがかかってしまい、「中乗りさん 純米吟醸 うすにごり」550円をダブルで。ツマミに「蕎麦味噌」250円を追加。

 「中乗りさん 純米吟醸 うすにごり」は、微発泡で、呑みやすく、一気に飲んでしまう。うまかった。

 美味い酒と美味いツマミで大満足であった。日本酒は鯨飲するより、ピンポイントで美味いものと一緒に少量ずつ飲み食いするのが気持ち良い気がする(その結果として、酔いは後からやってくるが)。

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立ち飲み屋探訪」新橋駅「立ち呑 こひなた」新橋駅前の地下街にある、昼飲みできる渋い立ち飲み

 先日所用があって、平日に休みを取り東京駅方面で用事を済ませ、ポッカリと時間が空いたので、新橋駅でひとり昼のみをすることに。

 新橋駅汐留口から出てすぐの「駅前ビル2号館」の地下1Fに居酒屋街があり、そこの一角に昼からやっている立ち飲み「立ち呑 こひなた」がある。ビルの入り口には、こんな看板が。

 さすが昼の12時なので、店はほとんど閉まっている。一部ランチをやっている店もあるが、この「こひなた」は通常に酒を飲ませてくれるのである。

 カウンターだけの年季の入った店構えで、その日はお母さんひとりでやっていた。まだ仕込みの段階なのか、メニューが限られているようだ。おばんざいは1品200円。キャッシュオンである。

 ホッピー黒セット380円で中は200円である。チューハイは250円と安い。

 マグロ刺し200円で、この厚さで満足である。看板に偽りなしで、1000円あれば十分満足できる渋い店である。

 時計は12:00を示し、地下の昭和のような空間で、平日の昼のみができるのは中々得難い経験である。

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立ち飲み屋探訪:新橋駅「立呑処 へそ 新橋店」新橋駅地下直結の立ち飲みは、何故かアニメ企画とコラボ中

 新橋駅汐留口から地下鉄方面に行くと地下街があり、結構な居酒屋が並んでいる。その一角にある「立呑処 へそ 新橋店」へ入店。以前五反田店に行ったことがある(関連記事:立ち飲み屋探訪:五反田駅「立呑処 へそ」昼飲みできてタイムサービスもあるパラダイス)。

 入店時はランチタイムのようで、ランチもやっていた。サラリーマンが立ってハンバーグ定食500円を食べている。いきなりステーキスタイルであろうか。

 まあ、私は呑みであるのであまり関係ない。システムは後で一括方式である。

 メニューを見ると五反田店と同様のセットメニューがあったので、「おでんセット」550円+80円でホッピーを注文。

 お任せおでんは、がんも、こんにゃく、玉子であった。

 店内を見回すと、何故か「北斗の拳」などの絵が目に付く。壁には、それだけでなく永井豪作品とのコラボまで。

 正直個人的な感想として、あまり酒とアニメの相性はよくないような気もするが、と思いつつ、ホッピーの中をお代わり(200円)するのであった。

 

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立ち飲み屋探訪:相模大野駅「立ち呑み しゅうまい酒場 やす」南口にできた、蒸し”しゅうまい”5個280円の立ち飲み

 相模大野駅南口すぐに新規オープンした「立ち呑み しゅうまい酒場 やす」へ入店。「よっち」のほぼ隣にある(関連記事:立ち飲み屋探訪:相模大野駅「角打ち よっち」と「ちくわぶ」の浸透問題)。

 しゅうまい専門とあって店内には「蒸し器」と「せいろ」が。メニューの”しゅうまいも”いくつか種類がある。

 まずはデュワーズハイボール280円。

 そして「肉しゅうまい」5個で280円。注文をうけてから蒸すので、7,8分くらいの時間がかかる。そこで早めに来そうな「オニオンスライス」280円も合わせて注文する。

 これが肉しゅうまい。熱々である。薄皮の中にある餡がジューシーで美味い。

 せっかくなので「レンコンのしゅうまい」380円も注文。刻みレンコンが餡に入っており、シャキシャキしていて美味い。

 メニューはまだ少なめであるが、確かにしゅうまい専門というのはアリのような気がする。また、比較的設定が安い。お酒もジョッキサイズで基本280円で、最大でも480円。食べ物も最大380円なので結構安く飲めてお得な感じである。

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立ち飲み屋探訪:綱島駅「立ち呑みエイト」はダーツもあるオシャレな地下のBARだが、もつ煮込みも美味い

 綱島駅から徒歩3分くらいの「ニュータンタン麺本舗」の隣のビルの地下1Fにある「立ち呑みエイト」へ。入ると明るいBARのような店内。

 ダーツもある。

 まずはホッピーセット450円、中は190円。支払いは後で一括方式。

 まずは早めのツマミ「お得なピリ辛3点盛り」400円。ザーサイ、鶏ネギチャーシュー、ピリ辛こんにゃくである。

 ”神楽坂出身の料理人による絶品モツ煮込”というキャッチフレーズのある「神楽坂のもつ煮込み」330円。確かに美味い。

 店内の空間はスタイリッシュでありながら、神楽坂のもつ煮込みという情報量が結構頭の中で処理しきれないが、これも立ち飲みのもつカオスな感じと相まってなかなか面白いコンセプトのお店である。

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立ち飲み屋探訪:大和駅「ハイG」強炭酸の樽詰角ハイボールを、激ウマ「チーズはんぺん」でグビリと

 立ち飲みが多い大和駅、徒歩5分程度のところにある「ハイG」へ入店。広め店内にカウンターと、4人がけができる小さいテーブルが1つ。

 支払いは後で一括方式である。

 樽詰め角ハイボール300円。サーバーから入れるので炭酸のシュワシュワ感が爽快である。

 ツマミはまずは早めの「オニオンスライス」250円。

 「ポテトサラダ」250円。

 少し腰を落ち着ける雰囲気になり、角ハイボールをお代わりしつつ、「マグロ山かけ」300円。

 「チーズはんぺん」300円。フライパンで焼きたてがやってきた。これに醤油を軽くかけて食べると、はんぺんに挟んだチーズがトロトロで非常にうまい。

 ダイエットを一応気にしつつ、やはりこうした美味いツマミはまさに体が喜ぶ感じがする。

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立ち飲み屋探訪:町田駅「晩杯屋 町田109店」相変わらずの激安で客の方がハラハラする

 激安系の元祖でもある「晩杯屋 町田109店」へ。相変わらずの激混みであり、カウンターとテーブルの間隔も狭く、後ろを店員さんや、会計やトイレに向かう客が何往復もするので、背筋を伸ばしていないと常にぶつかる。と言うか、伸ばしていてもぶつかるくらいの間隔。とはいえ、こちらも平塚の阿久根で鍛えられた立ち飲みマナーがあるので、何とかなる。ただ、店員さんは大変だと思う。

 そんな状態でも、メニューは相変わらずの激安。いくらロットが小さいとはいえ100円台でツマミがあるのだから、多少のストレスは関係ない、とも言える。それでも注文と会計の女性フロア1名と厨房2名で全てをこなすのだから、見ていて「採算は取れているのだろうか」と余計や心配でハラハラする。

 まずはホッピーセット370円である。

 ツマミは「マグロ刺し」200円、名物の「煮込み+玉子」150円。・・・や、安い。

 「炙りシメサバ」200円。

 「納豆オムレツ」150円。厨房ではちゃんとフライパン使って作っている。おすすめのように味の素をドバッとかけて食べると激ウマである。トリップしそうだ。

 伝票はこんな感じで価格帯にチェックで対応。確かにこれなら手間が最小限になりそう。

 紙おしぼりは有料(70円)だったりして、極限まで工夫しており、安いものを提供してくれようとする意思は強く感じ、頼もしいのだが、このデフレ路線は、泳ぐのをやめると死んでしまう回遊魚のような気がして、少々心配(店側が)になってしまうくらい、すごいのであった。

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立ち飲み屋探訪:京急鶴見駅「風」氷屋の透明氷が使われているサービス満点な立ち飲み

 京急鶴見駅から徒歩5分、国道15号線(第一京浜)沿いある「風」に入店。屋台形式でテイクアウト店風であるが、立ち飲み、座り飲みができるスタイル。

 おしぼりは、熱々の布製で良い香りがする。立ち飲みでこのようなサービスはなかなか経験がなく(なかったり、紙製だったりが多い)嬉しくなる。

 支払いは後で一括である。まずはホッピーセット450円。お盆に乗って出てくる。焼酎も多めで、店主曰く「4プッシュ半」あります。とのこと。確かにお得である。

 店主の方と話すと、「氷屋なんですよ。いろいろ手を広げて」とのことで、なるほどメニューにもかき氷があったりする。

 ただ、現在は冬なので流石にかき氷は注文しづらい。

 そんなことを聞いて、よく見るとホッピーの中に入っている氷も形状が整っていて、透明度も高い。聞けば鶴見川沿いにある「ツルミセイヒョウ」の氷らしい。「透明度の高い氷は、周囲から水分が凍って、氷の中央に最後に残った不純物が層で集中するので、そこを取り除く」といった氷屋トークまでもらえた。

 ツマミはおすすめの「鉄板ホルモン焼き」600円。焼きたてでうまい。「

 おでん盛り合わせ」500円。その他キムチなどの安めのメニューや駄菓子なども置いてあり、色々な形で楽しめる。

 開店時間は13:00と早いが「朝が早いので」閉店は21:00となっている。店主は優しいが、時々「お客が少なくて。商売が下手で」などと若干自虐も混じるのも何ともいい味を出している。

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立ち飲み屋探訪:綱島駅「やさい酒場」ありそうでなかった野菜専門の立ち飲みは、せいろ蒸しが美味い

 綱島駅から徒歩5分、新しめの立ち飲み店「やさい酒場」がある。ここは野菜中心という珍しいコンセプトの店であり、一部で注目されている。ダイエット中の私としては(酒はやめない)、願ったり叶ったりである。

 店内のカウンターには野菜の素材が並ぶ。

 10種類以上の野菜があり、生やせいろ蒸しなどで食べられる。1品が100円から200円なので、安い。多品種を食べられそう。

 ホッピーセット400円を。なかは220円、外は180円である。

 支払い方式はキャッシュオン。100円払うと椅子も手に入る模様。

 まずは「オニオンスライス」100円。

 「アボガドわさび」200円と「なすとみょうが」200円である。結構ボリュームがって嬉しい。

 厨房には、せいろがあり、せいろ蒸しを注文するとここで蒸してくれる。

 「サツマイモ」「かぶ」各100円、それに「豚バラ」150円を。ホクホクで非常にうまい。

 野菜ということもあって、いろいろ食べたくなる。「里芋」と「オクラ」各100円。ねっとりとして美味い。

 この際色々食べてみようと「じゃがいも」「アスパラ」各100円。酒はホッピー中3、酎ハイ2で、野菜で酒がこんなに進むとは思わなかった。

 野菜中心だけでなくおでんもあったりして、使い勝手も良さそう。野菜中心であるが、十分満足できる立ち飲みである。

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