【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』52巻 まさに全盛期の「りぼん」を彷彿させる”中年少女マンガ”に新たなキャラ投入!


 ラズウェル細木『酒のほそ道』52巻を読んだ。

 今回は「麗ちゃん」も登場して懐かしい。それはそれとして、やはり2話分だけ、例の中年を巡る謎の恋愛事情、しかもプラトニックという、まさに全盛期の「りぼん」を彷彿させる少女マンガ展開が、居酒屋でウンチクと共に繰り広げられている。

 そして今回は、松島さんをめぐり、若手男子を投入してきた。小篠誉くんである。完全に岩間フォロワーであり、酒のウンチクを無条件に尊敬するタイプの善人キャラである。その彼が、完全に松島さんにイっちゃってるのである。

 現状の構図としては、小篠くん(new)→松島さん→?岩間ーかすみちゃん、という構図になる。図式で書けば簡単な話で、要するに中年版「星の瞳のシルエット」ということか。しかし、居酒屋の煙の中でピュアな恋愛はなかなかオッサン世代にはきつい。老眼も進んでるし。

 2025年問題も控え、今後の日本は社会課題が山積であるし、個人レベルでも加齢により成人病や介護の問題も気になる。あまりこの問題を引っ張ることなく早期決着しないと、読者層もさすがに心臓への負担が大きくなるのではないか?(いや、ないか)。

 

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