【書評】谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』23巻–真子さんの百合要素が発動する


 【書評】谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』23巻を読んだ。

 3年の文化祭準備がまだ続いている。既に20巻付近から続いているが、もこっちを中心とした心地良い(?)ワールドの”終わってほしくない準備期間”という感じで、面白い。

 当初もこっちが一人で持っていた”ぼっち”要素は、孤高の陰キャ的な部分は田村さんに、もう少しスクールカースト的な泥臭い部分は、キバ子とサチの関係へ、変態部分は小宮山さんに、オタクのテクニカルな要素は二木さんへとそれぞれ分化させることで、より深みが増したように思える。

 映画撮影では孤高キャラの後継者である田村さんの、ある特定な部分に拘りを見せる”その筋的な人”感がよく出ている。

 ただ、今回面白かったのは、田村さんの”お世話係”(というか裏回し?)である真子さんの百合要素である。

 かつて勘違いにより”女子トイレ個室監禁事件”を起こしたが、あれは誤解によるもので実際のキャラではなかったはずなのだが、結果的に本物感が出てきている。

 第11巻の女子トイレへ押し入ってきて詰め寄るシーン。この時は修学旅行から重ねたトラブルに起因する思い込みによるものでヘテロっぽい雰囲気だったけど・・・

Share