またしても緊急事態宣言である。今回は一般企業への休業要請はしておらず、テレワーク要請であった。
その結果何が起こるか。
一見前回の休業要請より”緩い”制限にも聞こえるが、実際にはそんなことはないと思う。
前回は、公共交通期間をできる限り避ける、ということで、クルマ通勤や会社徒歩圏内にホテル住まいなどの手段もあったが、今回のケースでは、この手段はテレワーク数にカウントされないので、意味がない。
つまり、テレワーク数が追いかけるべき数値指標となっているので、とにかく何より自宅でテレワークをする、ということになる。
感染防止の接触機会低減という意味では、クルマ通勤や徒歩通勤などでも同レベルと思えるのだが、今回のようにテレワーク一択となると従業員への制限は意外ときついのである。
特に、事業継続のためには生産現場などテレワークが不可能な部門もあり、そうなると企業活動全体として一定のテレワーク率を確保しようとすると、組織内の重みづけ分布の結果として、ある部門に関してはかなりの人数をテレワークにする、などの歪みが現れるのである。
ただ、テレワークで業務を遂行すること自体は前回に経験すみであり、その意味ではあまり大きな混乱はなさそうだ。
むしろ今一番悩ましいのは、そうしたテレワーク前提における企業内での”テレワーク分布ムラ”である。要するに、緊急事態宣言によって、大きく振り回される部門とそうでない部門があり、振り回される部門の疲労が蓄積していく、そしてそのことに対してあまり注目されていない。むしろ「テレワークができて、いいよな」と思われている節があるのだ。そんなことはなく、以前にも書いたが、変化に対する抵抗力、あるいは慣性力が人間にはあって、振り回されることで疲労が蓄積しているのだ。
などど考えながら、私もテレワーク再開に向けて、いそいそと準備を開始中である。