先日の日曜日。ウォーキングで放浪していると、相原の山あいのあたりで、看板を見つける。
「mametomo ぱんとおやつ」と書いてあり、近くには古民家が。



近づくと、人の話し声もする。看板もある。
どうやらパン屋+カフェのようだ。民家の中ではワイワイとしている。普段は住んでいない民家を借りてお店をやっている模様。せっかくなのでパンを買ってみることに。

「フォカッチャ バジル」を買ってみた。

どうやら日曜日に不定期に出店しているようだ。パンはモッチリして密度が高くて食べごたえがあった。
最近仕事で滞在している滋賀県も、8/5の「まん延防止等重点措置」、そして8/26の「緊急事態宣言」により、酒類提供もできず居酒屋も軒並み休業になった。
その結果、生活では、人的接触もほとんどなく、実質的にはホテルで”隔離”のような状況になっている。移動は主に徒歩、業務でもディスタンス、食事も常に一人で黙食、という寂しさである。
まあ、これが「行動制限」の意図するところであろう。
とはいうものの、食事の内容くらいは、少し名物を食べたい、ということで、近くのスーパーの食品売り場で、名物を購入してホテル自室でツマミにすることにした。
まずは定番の「鮒寿し」である。
ニゴロブナというラベルが貼ってある。鮒寿しは正直当たりハズレが大きく、微妙だったが、これは平均点。本体(発酵した鮒)は、酒に合うのである。
ただ”酸っぱくなったご飯”の部分については、更に当たりハズレが厳しいのだが、今回のご飯部分は少々酸味がきつくてダメだった。これも美味い鮒寿しにはなかなか巡り会えていない。
続いて琵琶湖の名物「ビワマス」の刺身である。
薄味のサーモンのような見た目である。琵琶湖と川の周りで閉じた習性を持つ、一生を淡水で過ごすタイプの魚。
淡水魚の刺身はなかなかであるが、これが脂が乗っていて非常に美味い。くどくもなく上品な味であった。
自然発酵実験も、色々な対象でテストをしてみたので、このあたりで全体的に俯瞰して比較をしてみたいと思う。
糖分さえあれば、天然酵母により発酵するので、原理的には糖分があれば何でも良い訳であるが、やはり対象によって差異はあり、かつ、その果実特有の物理的性質によっても「利便性」の問題があることがわかってきた。
結局、発酵して液体として取り出すまでの工程が複数あり、最終的に”やりやすい”対象とそうでない対象が存在するのである。まあ自然は人間にとって、生きやすい対象ではなく、「利便性」とは人間サイドにとってのパラメータでしかないのである。
今回テストしたのは、以下のブドウ、リンゴ、パイン、パパイヤ、キウイ、柿、蜂蜜の7種類。味も含めて比較を行ったのが下表である。
ブドウは安定性があり、意外と味はキウイ、パイン、パパイヤが良い。南国系の果実の方が良さげであった。
総合的には、やはりブドウは「そのために生まれてきた」ような楽チンさであった。
これまでブドウとキウイで実験を行なってきた自然発酵。糖分が自然酵母の力によってアルコールと二酸化炭素に変換される現象である。
酵母業界では発酵力がすごいと言われているリンゴ、そしてパインを試してみた。結論から言うと発酵の活発さはパイン>リンゴであった。
まずはリンゴ。ちょうど小さめのサイズのものが売っていた。
皮ごと切って潰し機(買ってみた)で潰す。リンゴはやはり硬くて手では無理である。また皮にワックス状の脂っぽいものがあり、これが気になったので良く洗ってみた。
ビンに皮ごと詰めてみる。2日後にはブクブクと泡が出てくる。
果肉部分を濾して果汁を取り出すのが結構難しい。やはりすりおろして布で越すべきであったか。少し濁り(澱)が多い感じであった。なので収率はイマイチ。
飲んだ感想は、キウイほどではないが甘酸っぱい感じ。まあまあ。
続いてはパイン。スーパーで198円で売っていたフィリピン産。
食べるわけではないので皮も少し残ることも気にせずカット、これは手でも潰せる。
パインは果汁が多く、うまくいきそう。葉っぱや皮も入れて自然酵母に期待する。すぐにブクブクと泡が出て発酵が進行。放置1週間で完全に発酵終了。ちなみに右側のビンは内容物を入れすぎて粕帽現象により、液が溢れてしまった。
果肉から果汁を絞るのは比較的やりやすく、ブドウに続く作りやすさであった。
パイン2個で約1Lの液体が採取できた。収率も良い。
味はというと、キウイと同様酸味があり美味い。やはり南国系のフルーツは発酵に向いているのだろうか。
前回記事(葡萄を潰して自然放置してみただけで発酵して、”1%未満の何か”になってしまった)にて、ブドウを潰して自然放置した結果として、自然酵母の力によって化学反応が不可抗力的に進行し、甘くない液体に変化が起こったことを報告してみた。
そうなると、他の果実でも同様の現象が起こるのか。いわゆる次なる科学的探究心が芽生えるのである(明らかに不審な目つきをしながら)。
そこでスーパーで売っていたキウイ「ゼスプリサンゴールド」を12個ほど購入。結構熟しており、この段階では誰も買わず売れ残り気味だったキウイであったが、今回の用途にはあまり関係がない。むしろ好都合かもしれない。もったいない運動への寄与もあるのかな?(意地悪そうな目つきで)。
さすがにブドウとは異なり、皮は剥くことにした。そしてボウルで潰して放置してみた。ちなみに今回も何も追加はなしである。
ボウルに入れた段階のキウイ。じゃがいものようにも見える。
それを手でワシワシ&ブチブチと潰していく。
ブドウに比べて非常に潰しやすい。
そして潰したものをブドウと同様の100均の1.5L広口ビンへ移す。ブドウの時と比べて皮を事前に除去しているので移しやすい。
放置後1日。なぜか(?)泡が出る。不思議だ。何故なんだろう。心配だ(平坦なイントネーションで)。泡は、ブドウと比較して細かい感じである。まあ、腐敗したのならそれはそれで仕方ないよね(自己責任)。
さらに時間が進むと、ブドウの場合と同様に、果肉部分が上に、液体部分が下へと分離(粕帽)が起こった。
そして泡が発生してから4日で、何かを1%以下にするためにビンへ移し、冷蔵庫へ。
こんな感じであるが、この段階でも濁り酒と呼べないくらい果肉がめちゃくちゃ入ってしまっているのである。これはブドウの時とは異なる状況で、キウイの場合、いわゆる澱と果肉と液体の分離がしにくいのだ。これがキウイの場合の欠点であることがわかった。
要するに液体としての収率が悪いのである。
結果的に再度のザルによる圧搾工程(といっても手で潰すだけだが)を経た結果、最終的に純粋な液体として採取できたのは300mL程度。これはブドウに比べて非常に悪い。量的には半分以下である。
そう考えるとブドウという果実がそれ自体の性質として持つ、人間への寄与度は大きく、まさに「ワインになるために生まれてきた」ようなものともいえるのである。おっと、ワインなどという本記事の趣旨と異なる文脈が出てきてしまった。
それはさておき、キウイの液体を試飲。
・・・うまい。旨さだけだとブドウを超える。微妙な酸味と切れ味。そして、後から襲ってくる”いい気分”。
ただし、この収率の悪さがやはり難点である。圧搾工程で、布で絞るなどの工程を入れないとこれは苦しいと予想するのである(職業病)。
追記:今度はグリーンキウイで試してみた。結局、発酵が終わった「澱」を保存しておき、これを次の発酵に使用することで発酵時間が稼げる。
収率の問題はあるがキウイは意外と発酵しやすいことがわかってきた。
発酵という人間が見つけ出した現象は、保存性、風味や栄養成分のアップ、はたまた新たな物を生成するといった、まさにテクノロジーである。
自然には酵母菌が存在し、果実の糖(グルコース)をアルコールと炭酸ガスに変化させる反応が起こる。
要するに、自然に果実を放置しておくだけで、俗にいう「酒」になるのである。もちろん、それを更に品質を高めるための手法もあったが、そもそもこうした現象が自然に、かつ、容易に存在したところに、ある種の神秘というか奇跡のようなものを感じる。人間にとって非常にラッキーというべきか。
そうした人類の進歩における発酵現象を追体験するという観点から、葡萄を潰して、ビンの中で放置してみることにした。
スーパーで適当に葡萄を購入。たまたま目についた山梨産の「サニールージュ」とメキシコ産の種無しぶどうを購入。サニールージュも種無しぶどうだったので、種子を取り除く手間が省けた。
葡萄は洗わず、そのまま使用することとした(自己責任)。自然酵母は表皮についていることが多いと聞いたためである。
この葡萄を茎から外し、果実をボウルの中で掌を使ってワシワシ潰す。そしてアルコール消毒(焼酎である)した、広口プラスチックビン(1.5L)に投入。
100円ショップで購入したものであるが、このビンの口は、注ぎ口が取外しでき、かつ、注ぎ口もロックと軽く蓋を置くだけの状態にもできる(炭酸ガスの放出モード)ので、まさにこの用途に便利である。
入れた直後はこんな感じ。潰したばかりの果汁はまだ白っぽい。
このビンを夏場(8月)の台所に、ただ置いておくだけ。
室温は特に調整していないが平均して25℃はあったであろうか。
1日目は何も変化がなく心配していたが、2日目からはブクブクと泡が発生。発酵による炭酸ガスであろうか。かなり炭酸ガスの放出が活発であり、うっかり蓋をロックすると膨張して破裂の危険があるので、蓋は軽く抑えるだけにしておく。上の方に皮などの固体層が浮かび上がり、下方に果汁の液体層の二層に分離してきた。
果汁の色も皮から染み出してきた影響か、少し赤っぽくなってきている。
3日目にはこんな感じで、かなり活発に泡が出ており、蓋をロックするのが危険な感じである。皮などの固体層と果汁の液体層は分離している。これは「粕帽」と呼ばれるらしい。
上方で空気に露出している皮にカビがつきやすく、最終的には腐敗の原因になるらしいので、適度に果汁とひたすように、木のスプーンやビンを攪拌して混ぜ合わせる。
耳をすますとブクブクとした音が聞こえてきて、反応が進んでいることがわかる。
4日目には炭酸ガスの放出が止まってきた(ゼロではない)。
このあたりで再びビンの中身を全てボウルに取り出し、目の細かいステンレスのザルを使用して、果実部分を再度圧搾する。もちろん素手である。そして果汁部分だけを分離してビンに戻し、今度は冷蔵庫へ。このあたりである事情(後述)から、発酵のスピードを落とす必要があるのである。
そして5日目。いよいよ味見である。糖分はなくなり、甘味は極めて薄くなっているようだ。そのかわりに何やら気持ちの良い感じの液体に変化している。若干の炭酸が残り、スパークリングな感じである。特に腐敗臭的なものもなく、非常にフレッシュであった。やはり糖度が足りないのか、1%未満的な味わいであるが、それでも気分が良い液体である。
沈殿物である澱(おり)を除去した結果、最終的に500mL程度の「液体」ができた。これを冷蔵庫で熟成させつつ、チビチビいただくことにする。
ここまでの結果をまとめると、要するに、葡萄を潰して放置するだけで、自然酵母による反応により、別の飲料になってしまうのである。
特別な酵母を入れる、砂糖を追加するなどの、より”そっち寄りに”品質を高める方法はあるようだが、今回は、単純に葡萄を絞ったものを放置しただけで、別の飲料になってしまうということを実証してみたことになる(なんでこのような周りくどい言い方をするのかは、後述)。
ある意味、自然の力のみによる現象であり、これは太古の人類にとって重要な発見であったと思われる。テクノロジーへの第一歩というべきか。
ただ、そうした自然現象とは別に、日本では酒税法の問題がある。したがって、本記事では、あくまでアルコール度数1%未満になるように発酵を調整した結果であることは強調・追記しておく(これはこれで、どぶろく裁判などの事例もあるように議論の余地があるが、趣旨がずれるのでここではこれ以上述べないこととする)。
先日ネットニュースで「日本の宇宙食にアジの干物が認定された」というものを見つけた。
関連記事(外部サイト):「アジの干物」が宇宙へ…“宇宙日本食”に初めて選ばれた干物はどうすごい?担当者に聞いた
「まるとっと」という商品で、高温高圧加工によって骨まで柔らかく食べられるため無重力空間で失いやすいカルシウムを摂取しやすい、という。
ちょうどアマゾンで調べてみると、”[株式会社キシモト]骨までやわらかい干物「まるとっと」1尾セット14点入り(あじ/さんま/たい)”という商品があり(現時点では在庫切れ)、ポチッと買ってみた。14点で5,100円なので1匹あたり360円くらい。
こんな感じで真空パックされている。圧縮処理されているのか身は締まっている。味も塩、バジル、みりんと複数ある。
そのままでも食べられるようだが、少し温めて食べるといいらしい。レンジで1分程度温めると香りが出ていい感じ。
チェアリングのお供に屋外で食べてみた。柔らかく、美味い。加圧されているからか嵩が小さくなっている感じがあり、酒のツマミにはよい。
冷蔵で保存も効く(180日)のでいい感じ。やはりというか、上記の宇宙食のニュースをきっかけに、一時的に通販サイト(アマゾン、楽天)でも在庫が無くなっているようで人気が高まっているようだ。
夏になり、ささやかな家庭菜園でも定番のナスとキュウリが、そこそこ大量に収穫できるようになってきた。あまり手間もかけていないので、キュウリは結構なジャンボサイズになる。
この消費として、やはり三五八漬けが役に立っている。
ただ、それでも新たな問題が発生している。
収穫と小ロット方式三五八漬け、更に消費(食べる)とのペースが合わない。工程ごとにサイクルタイムが連動していないのでムダが生じているのである。
同期していない工程間に停滞が発生し、仕掛かりロスが生じているのだ。
収穫と三五八漬けの間では、冷蔵庫内で保管によるロスもあるし、三五八漬けの取り出し遅れによる発酵進みすぎ(腐敗)のロスもある。
整流化が必要なのである。
そこで三五八漬けをそのまま食べるのではなく、一手間かけてみることにした。
山形県の郷土料理「だし」はキュウリ、ナス、ミョウガなどを細かく刻み、醤油などで味付けした料理で個人的にも時々作っている。これを三五八漬けでやったらもう少し美味くなるのでは、と思い作成。
簡単に、三五八漬けにしたキュウリ、ナスを細かく刻み、ミョウガ(これはそのまま)の刻みと和えて、めんつゆを希釈しないでかけて、しばらく冷蔵庫に入れておくもの。三五八漬けの水分があるので、自然と希釈されるのである。
キュウリを乱切りにして、ごま油や中華だしと和える「無限キュウリ」。これを三五八漬けにして、既成の”食べるラー油”で更に簡単にして作ってみた。
三五八漬けのキュウリとナスを刻み、冷蔵庫で眠っていた”食べるラー油”をかけるだけ。ラー油の力で保存も効く。
どちらもご飯(白米)のお供にしたいが、まだダイエットモードなので我慢である。酒のツマミとしても良いので、チビチビ食べている。
注意:本記事は過去のストック記事で、リアルタイムではないことを事前にお伝えしておきます。
相変わらず新型コロナの影響は厳しくなる一方である。出張ではない同一構内の会議ですら、会議室サイズと人数から「密度」「人同士の距離」を計算して設定し、不要な人は自席PCからテレワーク会議などという状態になっている。
こんな状況下で、東京都も感染爆発の一歩手前まで来ており、もはや国内出張そのものが不謹慎な雰囲気である。しかし全てテレワークで済ませられれば良いが、どうしても移動が必要な場面もあるので、これはこれで仕方ないということで、若干の後ろめたさを覚えつつ関西方面の日帰り出張に行ってきた。
東海道新幹線は相変わらずガラガラ。発車10分前に指定席予約しても座席がガラガラで、3列シートを1人利用で前後にも人がいない、なんてのもザラである。新型コロナ前では考えられないことである。
そんなこんなで仕事を済ませたのが19時すぎ。京都駅に着いたのが19時40分くらい。空腹であり駅弁を探す。駅弁は日持ちの問題があるのであろう、この閑散を予測した仕入れ量にしているはずで、この時間帯ではあまり残っていない。これはいつもの光景であった。
今回は時間もないので奈良名物の「柿の葉寿司」(ゐざさ)をゲット。保存が効くからか比較的入手しやすい駅弁である。さば、さけ、あじ、たいの4種類が各2個入っている。
久々の酢飯は体に染み渡る。醤油も入っていたが、説明書には「本来、しょうゆをつけずに食すのが伝統的な食べ方です。」とあり、醤油無しで食べてみる。うまかった。
新型コロナウイルスの猛威は、なかなかすごい状況である。もはや平時ではなくなってしまったような殺伐とした雰囲気である。中国、韓国への出張もできず、国内でも”不用不急の出張は取りやめ”のような状況である。
そんな中、やむを得ず京都方面への出張の用事があった。
東海道新幹線はガラガラであって、1車両に10人くらいしかいないような状況もある。ホテルもガラガラ、値崩れも起こっている。
このように、人の移動量が少なくなったということは、自然と経済活動も停滞しているということで、このような活動の停滞が日本経済に与えるダメージはなかなか厳しいものがある。
私自身も体調管理に気を遣う。手指のアルコール消毒など結構面倒だが、この状態ではしかたない。そんな中で、やはり腸内環境を良くすることを念頭に置いて、発酵食品をいくつか探してみた。
京都駅の土産物コーナーで購入した京野菜「すぐき漬け」である。カブを漬けて、乳酸発酵を進めたもので、なかなかの酸っぱさである。
「すぐき」はカブの根っこの部分と葉の部分が微妙に味が違っている。
続いて滋賀県で購入した「鮒味」(ふなちか)の鮒寿しである。
スライスではなく、頭もある。子持ちのニゴロブナである。そして、鮒の身の下には”酸っぱいご飯”もあり、これと一緒にいただく。さすが琵琶湖産の鮒寿しだけあって、ガツンとした酸っぱさと旨味。ただ匂いはキツくて、まさに地元の味と言える。
ネットでみると白ワインとあうと書いてあり、試してみたがワインとはイマイチ合わない(個人的感想)。やはり絶対安定の日本酒であったか。
発酵食品で体調管理と経済効果の一石二鳥を意図したが、アルコール飲み過ぎで体調は違う意味で厳しくなるのであった(内臓消毒にはなるのかな)。