【書評】川田利明「開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学」–不器用をブランディングした器用なレスラーの、やはり不器用な生き方に痺れる

 先日読んだ吉田豪のインタビュー集「超人間コク宝」(コアマガジン)で、プロレスラー川田利明との対談を読んだ。  プロレスラーをセミリタイヤした後、現在成城学園前駅でラーメン屋のような居酒屋のような少々迷走した店を経営して 続きを読む…

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【書評】平井和正「超革命的中学生集団」50年前のSFスラップスティック小説で、楽屋落ちやギャグ連発でも古びてない凄さ

 先日行きつけの古本屋で見つけた、平井和正「超革命的中学生集団」(角川文庫)を105円で入手。カバーはなかった。前から読みたいと思っていた作品である。  初出は1970年。もはや50年前の作品。そして内容は、ジュブナイル 続きを読む…

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【書評】山田正紀「チョウたちの時間」–文学的・哲学的・科学的に重厚なテーマ《時間》を語りつくす、SFの力強さを感じる傑作!

  山田正紀「チョウたちの時間」を読んだ。 初出は1979年。これは角川文庫の1980年の初版。装頓は横尾和則である。  山田正紀のSFの真骨頂であり、「時間」という重厚なテーマに対して、”表現できないものを表 続きを読む…

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【書評】山田正紀「氷雨」–どうしようもない”孤独感”が際立つサスペンス

 山田正紀「氷雨」(ハルキ文庫)を読んだ。  ミステリ形式であるが、むしろ挫折した男が孤立無援の逆境の中で、ひき逃げにより交通事故死した前の妻子の死因の謎を解き明かしていく疾走感のあるサスペンスである。  とにかくこの主 続きを読む…

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トキワ荘マンガ家のリーダー・寺田ヒロオのこと:人格者のイメージと茅ヶ崎の家での隠遁と

 藤子不二雄Aの名作「まんが道」でも描かれていたが、マンガ家たちの楽園「トキワ荘」でリーダー格であった寺田ヒロオの印象は大きいものがあった。  NHKドラマで演じた河島英五のイメージと同様、頼もしい兄貴分としての存在感が 続きを読む…

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【書評】山田正紀「花面祭 MASQUERADE」華道を舞台にした、ハッピーエンドを許さない連環的な読後感を持つ本格ミステリ

 山田正紀「花面祭 MASQUERADE」(講談社文庫)を読んだ。  華道を舞台にしたミステリであり、4人の若い女性華道師範による、秘伝の花”しきの花”をめぐる謎解きを縦糸にしながら、過去にこの流派で起こった”事件”をめ 続きを読む…

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【ブックセンターいとう】30年前の多摩ニュータウンにあった超大型古書店の思い出【博蝶堂】

 あれは1980年代前半から1990年代前半。  まだバブルが弾けていない、古き良き時代のことであったと記憶している。   多摩ニュータウン近郊に出現した「超大型古書店」の思い出について語ってみたい。  これはBOOKO 続きを読む…

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【書評】岡野弘彦「折口信夫の晩年」–折口信夫の壮絶な晩年と恐るべき師弟関係を描く

 岡野弘彦「折口信夫の晩年」(中公文庫)を読んだ。  民俗学者・国文学者・歌人の折口信夫と晩年に同居し、その最期を看取った岡野弘彦による本書は、折口信夫という巨大な学者の、常識の枠を大きく逸脱した晩年のエピソードが満載で 続きを読む…

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【書評】楠木新「左遷論 組織の論理、個人の心理」–”個人的な経験”となる「左遷」に対する体系的な良書

 楠木新「左遷論 組織の論理、個人の心理」(中公新書)を読んだ。  生命保険会社を定年まで勤め上げ、MBAも取得している著者によって書かれた本書は、「左遷」という概念を真正面から取り扱っている良書である。  本書で言及さ 続きを読む…

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【書評】菊池秀行「吸血鬼(バンパイア)ハンター”D”」–激烈に面白い超エンターテイメント!

 菊池秀行「吸血鬼(バンパイア)ハンター”D”」(ソノラマ文庫)を読んだ。  本当に今更ながらであるが、初読である。  1983年出版の作品で、菊池はこの作品を執筆当時33歳。  いわゆるSF伝奇的な作品で、 続きを読む…

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