連載10年、20巻に到達した谷川ニコ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』20巻を読んだ。特装版付きの記念巻である。 今回は最近の黒木リア充路線の停滞感を脱しており、非常に面白かった。 それはやはり表紙にも …
カテゴリー: 読書メモ
【書評】稲田将人「経営参謀」科学的アプローチによる、戦略策定におけるおそらく唯一の”真実”
稲田将人「経営参謀」(日経ビジネス文庫)を読んだ。いわゆるビジネス小説でありながら、経営再建のための戦略策定のための知見が詰まっている。 少々個人的に身の回りの変化(【近況】異動になってしまった)もあり、身につまされ …
【書評】奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年」”血”か”情”か、親子関係の本質を考えさせられる感動のノンフィクション
奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年」(文春文庫)を読んだ。 昭和46年に沖縄で起こった赤ちゃんの取り違え事件。その2家族、そして当事者を、長期に渡って取材したノンフィクションである。 昭和52年に血 …
【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』49巻–コロナが「ない」世界線
「酒のほそ道」最新刊49巻を読んだ。酒飲み的には新型コロナによる緊急事態宣言からの流れで、首都圏の居酒屋は休業だったり、営業しても酒を出せない、制限がある、だったりと、かなり風景やリテラシーが変わっている。 最近は「電 …
【書評】萩尾望都「一度きりの大泉の話」–いま造られつつある”歴史”への全面的拒絶宣言、および、自己肯定と自己否定の埋められない溝
前記事で竹宮惠子の著書「少年の名はジルベール」を読んだ後に、萩尾望都「一度きりの大泉の話」(河出書房新社)を読んだ。 参考記事:【書評】竹宮惠子「少年の名はジルベール」”大泉サロン”に集った少女マンガ家たちの青春と先 …
【書評】竹宮惠子「少年の名はジルベール」”大泉サロン”に集った少女マンガ家たちの青春と先駆者たちの苦闘、そして。
竹宮惠子「少年の名はジルベール」(小学館)を読んだ。今話題の本である。 2016年出版のこの本が、今現在話題になっているのには理由がある。本書は竹宮惠子の自伝的エッセイなのであるが、最近になって出版された萩尾望都「 …
【書評】宮川ひろ「春駒のうた」–被害者の受傷と加害者への攻撃性がロックオンし、その膠着からの再生の予感を描いた児童文学の名作
宮川ひろ「春駒のうた」(偕成社文庫)を読んだ。1975年出版の本であり、児童文学作家であった宮川ひろの初期の名作である。 「春駒」とは、伝統芸能である門付の一つのことで、馬の形をした人形を持った一座が村の家々を回り、 …
【書評】岩井俊憲「人間関係が楽になるアドラーの教え」によるビジネスシーンでの負のスパイラルからの脱却のヒント
岩井俊憲「人間関係が楽になるアドラーの教え」(だいわ文庫)を読んだ。 ベストセラー「嫌われる勇気」などでアドラー心理学が話題になっていた。ただ、これをビジネス文脈まで拡張されると少々牽強付会というか、自己啓発チックな …
【書評】白鳥千夏雄「『ガロ』に人生を捧げた男 全身編集者の告白」まさにリアル「藪の中」!編集者魂が炸裂している多重構造
白鳥千夏雄「『ガロ』に人生を捧げた男 全身編集者の告白」(興陽館)を読んだ。2019年に「全身編集者」として少部数で出版されたものの改題再販である。 マンガ雑誌として特異な位置を占めていた「ガロ」を発行していた青林堂 …
【書評】連城三紀彦「白光」–人間心理の論理ゲームの集大成のようなミステリ
連城三紀彦「白光」(光文社文庫)を読んだ。 連城作品の特徴である、人間心理を重層的に捉えて一つの主張が次の段階では異なる様相を示すような展開が続き、ラストの驚天動地の展開に至る傑作である。 ただ、物語自体は非常に暗 …