大口通商店街の中にある「石川屋酒店」の立ち飲みスペースに入店する。
せ、狭い。10人も入れないのではないか。一列のカウンターである。
先客は1名。女将さんが注文を取りに来る。ものすごく優しい。
その場支払いシステムである。
まずはホッピーを注文。
ホッピー指数は2.5である。
ツマミも意外と充実している。ホワイトボードには、激安価格が並ぶ。まさに角打ちの醍醐味である。
厚揚げを注文。味がよく染みていて旨い。
ホッピーの中をお代わりし、ホワイトボードの「うなぎきも」が気になったので注文。
次のお酒は、カウンターのかごに置いてあった見たことのない、ウィスキーの水割りカップを注文。氷を入れたコップを用意してくれた。
「飲みやすいでしょう」と言われ、本当にそうだった。
とにかく店の雰囲気が良く、酒屋の老夫婦がやっている地元の店、という感じでとてもいい。
お客や店番の家族としている会話ひとつひとつの中身が、本当に優しいのである。そしてそれに呼応する形で、お客も酔っ払いながらも優しくなるのである。
この雰囲気の本当の意味は、おそらく来店すればわかるであろう。角打ちの持つ一面である殺伐さの対極にある優しさがある。
昭和の商店街の中にある、狭いカウンターで何やら一つの奇跡をみたような気がする。
閉店時間は19:30なので、ここで退店となり、お土産に先ほどのウィスキー水割りカップを買って帰ることにした。またしても親切に「冷えているのもありますよ」と店主。さすがに帰り道では飲まないので常温を持ち帰った。
そして、ここまでのお勘定合計はなんと
ホッピーセット:340円
ホッピー中:110円
厚揚げ:150円
うなぎきも:200円
ウィスキー水割り:200円×2(お土産1含む)
で、ベロベロなのに驚きの1,200円!や、安い。
パラダイスである。
正直感動すら覚えるのであった。