週1回”行きつけの”古本屋を巡回することを続けている。
いわゆるブックオフのような大型古書店ではなく、昔ながらのタイプの古本屋で、店の前には「100円均一」の文庫や”茶色くなった”全集本などがワゴンで出されている。
最近はこうした古本屋が減少してきたような気がする。
ブックオフにも100円棚などもあるが、最近は”現代型せどり”(私の造語)というのか、携帯型バーコードリーダーを持ったシステマティックな半分業者みたいな人間が多く、そうした人々はどうしても変な(うまく表現できない)オーラを発しているのか雰囲気が殺伐としてしまうので、好きになれない。
ただこうした古本屋にしても、老人を中心とした唯我独尊タイプの人々が生息しているが、これはもう店と一体化しているような感じで、店の雰囲気としては不調和にはなっていないように思える。
私の古本探索は若干オカルト的で、”念じれば叶う”というもので、常に探書しているリストを頭で強く念じながら、本棚の背表紙を目でスキャンしていく。そうしていくと何かありそうな一角には、”ありそう”な感覚を覚えるようになる。そして”ありそう”な一角を今度はじっくり凝視していると、そこに目指す本が並んでいる・・・
書いていて我ながら気持ち悪くなってきたので、あまり掘り下げないが、先日探していたフィールディング『トム・ジョウンズ』(岩波文庫)1から4巻の美本が一冊100円棚にあったのには痺れた(ただ、この手の本が出るのは別の兆候(新刊が出るとか)もあるのであくまで個人的に嬉しいだけだが)。