琵琶湖にも近い滋賀県の草津駅周辺の出張といえば「鮒寿司」であるが、甘いものでは「うばがもち」というお菓子がある。
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赤福に似ている形状で、餅をあんこで包んだ形態である。これを売っているのは草津周辺であるようだ(地元の人にヒアリング)。駅前にある「うばがもちや」のうばがもちを購入。
その形状が少々変わっているのだ。
10個入りの箱。永禄12年創業である。
ここで描かれたイラストがヒントになる。
これがうばがもち。少々カバンの中でひっくり返してしまい、崩れているが、形状は要するに「おっぱい」を模しているのである。
5cmくらい。白あんで作られた先端が潰れている(笑)。
味はあっさりとしていて旨い。
同封された由来。以下、うばがもちやのwebから転載する。
上杉謙信と武田信玄が川中島で戦い、織田信長が桶狭間の戦いで今川義元を倒したころが永禄年間(1558~1569)。その織田信長の武名、天下にとどろき諸国を制覇、ここ近江の守護代となったころのこと。
近江源氏佐々木義賢も永禄十二年に信長に滅ぼされ、その一族も各地に散在を余儀なくされる・・・・・・。
その中に三歳になる義賢の曾孫もいた。義賢は滅ぼされた際、その幼児を心より託せる人がいなかったので、乳母である”福井との”を招き、貞宗の守刀を授け、ひそかに後事を託した。
乳母”との”は旨を守り、郷里草津に身を潜め、幼児を抱いて住来の人に餅をつくっては売り、養育の資として質素に暮らした。そのことを周囲の人たちも知り、乳母の誠実さを感じて、誰いうことなく「姥が餅」と言い囃したという。
うば=乳母なのである。なかなかしんみりとした由来である。