私は釣りも趣味である。でも、最近はなかなか時間が取れない。
先日、湯河原温泉へ移動する際に、途中の真鶴福浦港へ立ち寄り、少し釣りをすることにした。
釣りが目的でないので、最小限のタックルで行くことにした。
私の釣り嗜好は、海釣り+陸っぱり+エサ・ルアー許容という節操のないジャンルである。
釣りマニアは結構このジャンルにこだわる。
特に、エサ許容と非許容(要するにルアー)は結構相容れない対立構造を持っていると思う。
私はどっちでも良い派なのだが、エサ許容派は確かに調子にのると、アミコマセを無制限利用する。
アミコマセは動物性プランクトンの塊で、通常冷凍して購入する。それを海水で溶かし、柄杓で投じて寄せ餌にするとか、仕掛けにつけたカゴの中に入れて、これまた寄せ餌にする、などの使い方がある。
魚が寄ってくるということで、その餌としての能力は非常に高いのだが、欠点としてはものすごく臭い。正直排泄物そのものの臭いと表現する人もいる。
よって車で移動する場合にはコマセの臭い問題が大きな問題で、しかも車の場合、密閉空間で高熱になるので、夏場にコマセをほんの僅か車中に残しただけで、車中はとんでもない異臭になる。ほとんど事件だと思う。
だから、ルアー派の車には、餌派の釣り師は匂いが移るので、乗れないということが起こる。逆は問題ないけど。
そんな狭量な釣りマニアであるが、私は餌・ルアーどちらも許容する立場である。
本日は、横浜発祥のブラクリ釣りをやってきた。
ブラクリはオモリに直結した大きな針という単純な仕掛けで、基本的に落とし込みを狙う釣りである。
テトラポットの隙間、ゴロタ(岩場)の隙間などを狙って、仕掛けを落とす。穴釣りとも呼ばれる。
そうすると、そうした狭隘空間に定着して餌を待っているカサゴ、ムラソイなどの根魚が食いついてくるのを狙うのである。
応用編では、メバル、アイナメ、クジメ、ドンコなども狙える、結構面白い釣りなのである。
おまけにこれらおん魚は結構うまい。煮魚で絶品な食材であり、あまり魚屋にも並ばないのでプレミアム感もある。
ただ問題は、足を使う釣りで、その穴に魚がいないと、いくら待っても釣れることはない。
従って、足場の悪い中、移動しながら釣ることになる。
ある意味体力を使う釣りである。
その一方で、釣りとしては非常にシンプルで、仕掛けを落とす→アタリがある→リールを巻く、これだけである。アタリがない場合には、場所を移動しなくてはいけない。
要するに勝負が非常に短時間につく。
落としてアタリがあるか無いか、ただそれだけなのである。
このシンプルさが気に入って、ずっとブラクリ釣りをしている。
パチンコで言えば、一発台のようなものである。大当たりの「穴」(入賞穴)に入れば、それだけでフィーバーという構造が、魚のいる「穴」(テトラやゴロタ石の割れ目)に餌を投入されれば、それでヒットという類似性がある。
本日のタックル。超短竿(90cmくらい)+ワカサギ用両軸リール+ブラクリ仕掛け+ルアー(カサゴ職人)。
完成した仕掛け・・・といっても糸にブラクリ仕掛けを接続し、ルアーをつけただけである。
餌は本物(例えばアオイソメとかイカの切り身とか)でも良いが、本日は手に匂いがつくのが嫌でやめた。餌の場合には匂いが強烈で、餌もちが良いという意味で、市販の(食用の)イカの塩辛がこれまでで効果があった。ただ最大の問題は、手に強烈な生臭い匂いがついてしまうことである。
こんなテトラポットの隙間を狙う。
激闘30分。何も反応なしである。反応なし、即ち、待ってもダメなので、撤収。