立ち飲み屋探訪:大和駅「立ち飲み ほたる」13:00から開店している地元密着の人気店で「栃尾の油揚げのネギ味噌」が美味い

 大和駅北口から徒歩3分くらいの商店街にある「立ち飲み ほたる」に入店。17:00くらいだというのに、結構人がいてワイワイやっている。

 常連が多いのだろうか、年齢層高めであるが活気がある。壁の張り紙には13:00から開店とあり、なるほど。地元民の憩いのオアシスなのであろうか。1人客の回転も早い。

 まずはメガ角ハイボール570円を注文。

 女将さんと思しき方から「初めて?壁のボードに書いてあるのが本日のお勧めですよ」と教えてもらう。

 カウンターの上には大皿料理があり、ポテトサラダやイワシの煮物などが並んでいる。ここは「栃尾のネギ味噌」350円を注文。

 こんなでかいのが、フライパンで温められてホカホカでやってきた。隣の常連さんと思しき老人からは「これ、あぶらげか。俺はパンが置いてあると思ったよ」との由。なるほど。

 既に味は付いているのでそのまま食べられる。肉厚で有名な栃尾の油揚げにネギ味噌を挟んだものである。新潟出張でも居酒屋で良く食べた。新潟のスーパーでも様々なメーカ製の油揚げが並び、お土産に持って帰ったが、経験上メーカーによる当たり外れが大きく、美味いメーカーのものは一味違うのである。

 食べてみると、ネギ味噌の旨辛かつ風味たっぷりで非常に美味い。これはなかなか。

 その後メガハイボールをおかわりし、焼き鳥5本600円をお任せで注文。

 焼き鳥もなかなか。苦手なレバー(その割に美味いレバーは探している)が無かったので安心。

 常連さんと女将さんの会話をツマミに酒が進むのであった。

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立ち飲み屋探訪:新百合ヶ丘駅「ちょい呑み かついち」セミセルフ方式は立ち飲みの最適解

 新百合ヶ丘駅北口から徒歩2分くらいの場所にある「ちょい呑み かついち」。ちょっと路地に入ったところにあることと、よく似たトンカツの店があるので若干分かりにくいが、案内看板もあり、無事到着。

 広めの店内にはカウンターや2人用の小テーブルなどがあり、結構入ることができそう。レジで注文し、あとはテーブルまでセルフで持っていき、使用済みの食器も自分で戻すというセルフスタイルである。

 これは自分のペースで飲み食いできると同時に、店員さんの負荷を考えて注文タイミングに気を使うこともないので、結構1人呑みにはいい感じのシステム。

 まずはホッピーセット370円とシメサバ190円。

 シメサバは3切れだが、まあ、こんなものかと。

 ここは結構ツマミが安い。やはりオペレーションが少なくて良いので、価格に転嫁できているということであろうか。お互いハッピーな構図である。

 続いて「もつ辛みそ煮込み」150円を注文。

 小さめだが1人前としては十分。美味い。

 続いて「極厚ハムカツ」370円。

 で、でかい。通常の常識ではハム:衣=1:1が標準だが、それを大きく裏切るでかさ。

 ホッピー中220円を追加し、続いてチューハイ250円に切り替え、酒が進むのであった。最後には「軟骨唐揚げ」190円も頼んでしまう。

 

 キャッシュオンのセルフ方式は、基本的にほとんど気兼ねない感じが良く、広めの店内と合わせて非常に落ち着くストレスフリーな立ち飲みであった。

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1次元セル・オートマトンにおける「エデンの園配置」—256種類の全ルールに対する”密度-流量”マッピングにおける”到達できない”空白領域?

 最近思い立って簡単なセル・オートマトンの計算をして、色々頭の体操をしている。 

セル・オートマトン(英: cellular automaton、略称:CA)とは、格子状のセルと単純な規則による、離散的計算モデルである。計算可能性理論、数学、物理学、複雑適応系、数理生物学、微小構造モデリングなどの研究で利用される。非常に単純化されたモデルであるが、生命現象、結晶の成長、乱流といった複雑な自然現象を模した、驚くほどに豊かな結果を与えてくれる。

Wikipedia 「セル・オートマトン」より引用

 30年くらい前に8ビット機のPC-8801で動作するライフゲーム(2次元セル・オートマトン)のプログラムを入力(作った訳ではない)して、変化するパターンを眺めていたのを思い出す。当時はPCの演算速度が遅く、マシン語のプログラムであったが、結構モタモタした動きであった。 

 良く考えると、Excelは、既にセルの表示機能が実装されているようなものなので、実はセル・オートマトンと相性が良さそうだと(今更ながら)気づき、VBAの練習がてら計算をしてみた。 

 1次元のセル・オートマトンについて、少しプログラムを作り、検討してみた。ひさびさのVBA なので勘が鈍っているが、なんとか完成。 

 今回検討した1次元セル・オートマトンは、標準的な2状態3近傍とした。すなわち、1つのセルには0か1の2つの状態のみが存在し、近傍に隣接する2つの状態によって定義されたルールに従って、次の時刻の自分のセルの状態が遷移する。

 1つのルールにおける遷移条件は、対象の隣接(前後)のセルを含めた3ビット、すなわち(000)から(111)までの8通りの条件となる。従ってルールの種類の数は、2^8=256通りになる。このルールを8ビットの表現とし、0から255までの数値で表す(=ウルフラムコード)。 

 図1に、これらのルールのうち良く知られている「ルール184」の状態遷移図を示す。このルールは、交通流の渋滞モデルとして知られている。また、1次元の非線形波動を記述するBurgers方程式を「離散化」したものと等価であるという興味深い特徴を持つ。

図1 ルール184の状態遷移図

 直観的には図2に示すように、セルの状態を、1=存在する、0=存在しないとして、自分のセルが「存在する」場合に

・前のセルにも「存在する」場合には、そこに留まる=移動できない
・前にセルに「存在しない」場合には、そこに進む=移動できる

 という離散化された「流れ」を示していると理解できる。交通流における車の動きを単純化したものと言える。

図2 ルール184の各セルの状態。1のセルは右側が0であれば動くことができる。

 こうしたルールによって、初期の状態から時刻を順次変化させていった時に状態が最終的にどうなるかを、既にウルフラムら研究者が検討し様々な興味深い結果を得ている。単純に定常状態になるだけでなく、ランダムになったり、一定の周期を繰り返す状態など複雑な状態が生み出されることが明らかになっている。

 ここでは、先人が既に解明したことの後追いであるが、少し計算した結果を示したい。宮崎市定の語る「無学者の二次方程式の解の公式の発見」の例となっている気もしないでもないが。

 計算条件は、セル数を100とし、周期境界条件(左端と右端がつながっている)を設定した。

 例えばルール184の時間発展は図3のようになる。初期密度を0.5としランダム配置した状態から開始している。初期段階の一部にあった密度の濃い部分(渋滞)が解消され、等間隔の定常状態になって収束していることがわかる。

図3 ルール184の時間発展

 ルール184は周期境界条件のもとで、1と0の数が保存する。また現在の状態から前の状態を一意に逆に生成できるため、可逆である。最終的には等間隔ピッチ(一つ起き)になる状態に近づくように安定する。

 図4にルール30の時間発展の計算結果を示す。中央に1セルを設定することにより、カオス的な複雑なパターンとして増殖していく。

図4 ルール30の時間発展

 図5にルール110の時間発展の計算結果を示す。ルール30と同様に中央に1セルを設定すると、片側に複雑でありながらパターンを描きながら増殖していく。

図5 ルール110の時間発展

 図6にルール90の時間発展の計算結果を示す。中央に1セルを設定した場合には、良く知られているように自己相似なフラクタル図形を示す。

図6 ルール90の時間発展

 代表的なルールの時間発展を見てきたが、さらにルール自体をパラメータとして、このセルオートマトンの系の全体像を見てみたい。

 各ルールの定常状態を示す因子として、十分に時間が経過した後のパターンのセルの状態を次の2つの変数で代表させることにする。

 (1)密度:1の状態のセル数を全セル数で除したもの

 (2)流量:流れとして例えた場合に、動くことができるセルの数を全セル数で除したもの

 密度に関しては特に定義に問題ないが、流量についてはこの変数で表現することについては、疑問の余地がありそうだ。ルール184の交通流では流れのモデルになっているため、「流量」の表現は正しいが、他の場合には”10”というパターンの数、粗密を示した数値になっているだけである。

 従って、ここではルール184の交通流における基本図である「密度-流量特性」の下で全ルールに対して計算結果を同一平面上にマッピングすることを目的とするに留めておきたい。

 今回の計算では、収束させるための時刻(世代)計算数を1000とし(ただしカオス的な様相があることがわかっているので完全に収束はしない)、初期のセル配置を、密度を0から1までの範囲で30分割した上でランダムに配置することとした。

 図7に0から255までのルールについて密度と流量の同一平面上にマッピングした結果を示す。ルール184の密度-流量の関係が示す、(密度,流量)=(0.5,0.5)の点を交点とした傾き45度と-45度の2直線が現れており、ピラミッド形状の下部の領域に全ての点がマッピングされている。

 また時間発展の結果、1のセルが全て消失し0になってしまう場合もルールによってはかなりある。この場合は(密度,流量)=(0,0)の点に縮退することになる。

図7 全ルールの密度-流量マッピング

 図7のグラフの色表現だと、ルール数での依存性、法則性が見えないので、図8に、ルール0から255に対してプロット点の色を赤(ルール0)から黄色(ルール255)に階調させて表現したものを示す。しかし、ここからも特にルールに依存する法則性は読み取れなかった。

図8 ルール0から255まで階調してグラデーションをかけたもの

 ちなみに、ルール184(10111000)のビット反転であるルール71(01000111)は全く異なる挙動を示す。一方ルール184は左から右に動く様相を示すが、右から左に動く場合のルールはルール226(11100010)となり、この場合には本質的に同じ結果になる。つまり、このルールのコードの記法に対称性がないので、階調表現では法則性が読み取れないのかもしれない。

 この計算結果で疑問なのは、このプロットで埋められていない空白領域の存在である。空白領域はピラミッド形状の上方と底部に存在する。

 この空白の領域は、どう解釈すれば良いのであろうか。

 有名な「エデンの園配置」は、初期状態以外からはいかなる発展でも発生しない配置であるが、今回の計算では全ルールに対して「定常状態」に近い状態(ただし、カオス状態があるので定常状態にはならない)においても、密度-流量の2次元表現で空白領域が存在していることを示唆している。

 また、全てが0になるパターンからも自明なように、ルールの中には不可逆、すなわち単射が存在しない系列があり、エデンの園配置が存在することは確かであろう。

 定常状態において、いかなるルールでも最終的に存在しない状態の可能性があるとも言える(過渡的には存在している可能性はある)が、実際にはルール30のようなカオス的な発展を示すルールが存在するので、より初期値依存に対応した初期条件を精密にとった上で、十分長い時間を取ることにより埋まる部分と、エデンの園配置が混在した様相になっていると思われる。

 このような単純な系であっても、そこから、”どうやっても辿りつけない領域が、すぐ近くにある”という、現実と薄皮一枚で異次元につながっているようなホラーSF要素を読み取るのは少し飛躍しすぎであろうか。

 最後にやはり文中で言及した宮崎市定の語る「無学者の二次方程式の解の公式の発見」の例が自分で想起される結果になった。学問は、巨人の肩に乗らないと、なかなか苦しいのである。

(蛇足)VBAの計算で少しテクニカルな部分を、備忘的に記載しておく。

■ルール自体の数値化(変数化):セルオートマトンの「ルール」をブール型変数に格納しておく。具体的には1次元セルオートマトンのセル状態の状態遷移を、ブール型配列変数である「ルール(1)=(111)」から「ルール(8)=(000)」のそれぞれに対して、0の場合にはFalse、1の場合にはTrueというように定義すると良い。

■配列変数における周期境界条件の定義:剰余関数(MOD)を使用することで周期境界条件を考慮した配列パラメータが定義できる。例えば、10の剰余とはNを10で割った際の余りであり、Nを1から順番に増やしていった場合に、その回答が割る数10の周期0123456790123456789…と循環する。これを用いることで状態遷移判定の記述を一般化したまま周期条件条件を定義できた。

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立ち飲み屋探訪:長津田駅「岸田屋酒店」酒屋に隣接する地酒メインの立ち飲みはセレクトされた日本酒がイケる

 長津田駅の北改札口から出てすぐのところにある酒屋「岸田屋酒店」に隣接する建物の中で日本酒立飲みをやっているということで行ってみた。

外部リンク:長津田に「日本酒立ち飲み店」限定開業 セレクト生原酒メインに

 カウンターがあり既に数名が飲んでいる。皆1人客の模様。

 お皿がありここにお金を置いてその都度清算のキャッシュオン。

 まずはビールで「赤星400円」から。大瓶がうれしい。ビールはエビス生と赤星のみで、あとは地酒がドリンクメニュー。アテはお惣菜が並んでいるので、まずはラッキョ300円をいただく。甘酢と塩があるらしく、甘酢をいただく。美味い。

 いよいよ日本酒を頼む段階である。冷蔵庫に日本酒が並んでいるが、地酒のメニュー一覧がある訳ではないようで、マスターとお話しすると「どんな感じが飲みたいか、価格はいくらくらいか言っていただければチョイスしますよ」というので、”旨口系の500円くらい”というアバウトなオーダー。価格も300円からというバラエティに富む。

 「長珍酒造のしんぶんし」(本当に新聞紙に包まれていた)をいただく。濃厚で美味い。最近はこんな原酒系が好きになってきた。

 つまみも3種盛り300円を追加。酒が進んでいく。チェイサーも自動的に用意してもらい万全である。

 あと1杯飲みたくなって、似たような感じで別のものを、と頼むと、今度は同じ長珍酒造の「純米吟醸 うすにごり」500円をいただく。やはり旨口濃厚で良い。

 ツマミはマグロうま煮300円を追加。美味い。なかなか酸っぱい梅干しが入っており、これで気つけをしてフィニッシュ。満足である。

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立ち飲み屋探訪:大船駅「築地 すし兆」うまいネタを隙間時間で堪能できる”ある意味贅沢”な空間でフェアの島ずしを食べる

 寿司は高級感があるが、立ち食い形式も合っていると思う。林真理子「食べるたびに、哀しくって…」でも池袋の立ち食い寿司のエピソードがあったように、屋台の形式は昔からあった。

 大船駅構内にある「築地 すし兆」は時々途中下車して行きたくなるコンパクトな店である。カウンターだけの店内で10人くらいが限度であろうか。そこで板前さんに自分で食べたいものを頼み満足したらサッと帰れるのは気を使わなくて良い。

 本日は日本酒だけと決めて「日本刀」745円。これで寿司を堪能し、サクッと帰る作戦である。

 まずはおまかせ握り月島(8貫745円)。

 あとは好きに食べることに。今回は”郷土の味覚フェア”をやっており、八丈島の郷土料理である島寿司(下記引用参照)がメニューにあった。

寿司種を薄く切り醤油主体のたれに軽く漬けて醤油漬とし、砂糖でやや甘味を強くした酢飯で握る。この際、ワサビの代わりに練りがらし(粉がらしを練ったもの)を使うのが特徴

Wikipedia 「島寿司」より引用

 数年前に、八丈島に釣りに行った際に食べたことを思い出し、島寿司3貫(302円)を注文。醤油はつけず芥子で食べる。うまい。ちなみに釣りの結果は天候に恵まれなかったこともあり渋かった。ムロアジの猛攻のみが印象に残っている。

 あとはミョウガ、マグロ、アジ、コハダと食べてフィニッシュ。2,500円であったが、食べた満足感からすると何の問題もない。満足である。

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【カレー】松屋の「創業ビーフカレギュウ」大盛り800円を食べてみた。確かに美味いが、肉×肉はちょっとモヤモヤする

 先日の6月3日の予告にあった通り、松屋の期間限定「創業ビーフカレー」が6月4日に販売された。これで通常のカレーの販売休止の原因は判明したが、味はどうなのであろうか。

 6月4日の10時販売開始なので、3日の朝食は牛めし特盛、4日の朝食は牛めし大盛を食べ、胸焼けしながら、今後朝食をどうするべきかを考えていた。

 関連記事: 松屋のカレーが販売中止かもしれない、とモヤモヤする6月3日

 まあ、とにかくまずは一度食べてみようということで、本日6月5日の朝食に「創業ビーフカレギュウ」大盛を注文。なんと800円。

 さすがに1食、特に朝食に800円は微妙であるが、昼食兼用でもあるのでまあ仕方ない。

 

 到着。カレールーの色が通常品と比較して少し明るめである。評判通り牛バラ肉がトロトロに煮込まれてスジがいい感じで残っている。また、味の方は、通常品より少し甘めであるが、まろやかで美味い。結果、なかなか満足したのであった。

 ただ牛めし部分の肉とカレーの肉がケンカしているような感じもあり、こちらは普通のカレーの方が良いかもしれない。

 毎日800円かあ、これはちょっと考えてしまうなぁ。

 とうことで翌日、翌々日は「創業ビーフカレー」大盛り590円にしてみた。これは・・・なかなか美味い。

 

 更に3日連続で食べてみた。ちょっと中毒性がでてきた。

 そして更に食べてみた。本日は6/21であるが、まだ創業カレーが続いており、予想通り通常カレーに戻る気配はない。なんだかなあ。

 上記最後の写真は7月1日朝の創業ビーフカレーである。いつまで続くのかわからないまま、1ヶ月が経とうとしている。これが日常になるのか、と思っていた翌日に「事件」は起こった・・・(下記記事)。

 突然に厨房内で先行して、創業ビーフカレーから通常カレーへ戻った7月2日朝の松屋

関連記事:松屋のカレギュウを連続5日間を2セット、定点観測してみたバラツキ(2019.4. 追記あり)

関連記事:毎朝「カレギュウ」を食べているが、今回、巷でバズっている松屋の「ごろごろ煮込みチキンカレー」を食べてみる(翌日も、翌週も、そして最終日5/21も食べた)

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飲み会前に食べたくなって、久々の紅谷町にある老郷(ラオシャン)本店でタンメン

 平塚駅前にあった「老郷(ラオシャン)」の店(宝町店)がいつの間にか閉店してしまっていた。駅近だったので、平塚駅で用事がある場合には、昼食、夕食、飲み会の締めなど、重宝していたのだが、残念である。

 参考記事:【ラーメン】平塚のソウルフード 「老郷(ラオシャン)」のタンメン

 平塚のラオシャン系ラーメンは結構インパクトがあるので、知らない人に紹介するツールになる。行列ができるラーメン屋の名店のような敷居の高さもなく、まさに平塚民のソウルフードなので入りやすく、シンプル。非常にコミュニケーションに役立っているのである。

 なければないで禁断症状も出る。そういえば紅谷町にも一軒あったはずと思い出し、ディープな街並みの一角にある「老郷(ラオシャン)本店」へ行ってみた。

 時刻は18:00。人と会う(飲み)約束があったが、遅れてくることになったので、時間つぶしが必要であった。立ち飲み屋にでも、と思ったが、昼食を食べていなかったので、どうにもこうにも空腹であった。飲みの前なので、がっつり行くわけにもいかず、まさにラオシャンの優しい味は、そんな状況にぴったりであった。

 店に到着。平塚駅からは西口(大磯寄り)改札からが近い。平日の18:00くらいは穴場なのか、空いていた。

 タンメン(700円)を食券で購入。老郷は、わかめ、玉ねぎ、めんまがデフォルト。スープは酸味が効いていて美味である。味変で途中からラー油を入れて辛めに変化させるルーティーンで完食。大満足である。酢の酸味がこれからアルコールとツマミを食べるカラダにも良さそうで、飲み会前もアリな感じである。

 別系列の「花水ラオシャン」は駅から離れており、経路の都合上、なかなか行くことができていない。そのうちそちらにも、チャレンジしてみたい。

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【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」15巻:加速するリア充路線に対して、原点回帰の可能性

 谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」15巻を読む。高校3年生になり、ここ数巻のリア充の勢いは止まらない。

 ヤンキー勢から隠れオタクだけではなく、スクールカーストの最上層までが、黒木さんを太陽としてその中心を巡る惑星のような構造が鮮明になってきた。

 しかしそもそもは”ぼっち”のマンガだったはずで、日常系アニメのようなまったりになってしまうと、最初からの読者としては、ある種の違和感を感じる。

 ”日常系アニメ”とは言っても、本当に平凡で偏差値50の主人公では何も面白くない。日常系の主人公とは、暗示的に、その世界のルールから超越した価値を与えられているのであって、建前では”平凡な主人公の日常”であるが、実際には”超越的な主人公の非日常な日々”なのである。

 これは本音と建前のようなもので、言うのは野暮なのであるが、「わたモテ」がこのままのリア充路線で行くと、どこかで物語構造に綻びが生じる可能性があるのが心配である。

 そんな15巻であるが、「喪147 :モテないし一人で寄り道」では、そうした不安を黒木さん自身に語らせている。

別に欲しくて手に入れたものじゃないけど……

2年間のぼっち生活で手に入れた「一人でも寂しくない」という強さだが

ここ数ヶ月だけで無くしてしまいそうな気がするな……

「谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」15巻 」

 主人公にそう語らせるほど、悩ましい問題なのである。

 ”ぼっちの強さ”が物語の魅力であるが、リア充路線で周囲のキャラとの相互作用が多くなると黒木さん自身の存在感のエネルギーが薄れ、空虚になってくるのである。

 ある意味、登場人物である黒木さんがメタ構造を語り始めたようなもので、これはこれで興味深いが、出口はあるのだろうか。気になる。

 関連記事:
 【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」14巻:リア充路線が加速して、もこっちの周囲に群がる人の顔を最早覚えることができない

 【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」13巻:もはや黒木さんを中心に回るリア充の世界

 【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」12巻:ぼっちの強メンタルと根元さんのカミングアウト

 【書評】もこっちのスクールカーストからの独立問題–『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』11巻

 

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松屋のカレーが販売中止かもしれない、とモヤモヤする6月3日

 いつもの朝食のルーティーンをするべく松屋へ。毎朝食べているカレギュウ大盛りである。

 しかし自動販売機に違和感が。

 カレーのメニューがない(困惑)。

 よく見ると張り紙もある。

 カレーが販売休止。良く見るとすごく小さく「6/18まで」と書いてある。

 情報量が少ないが、一体何が起こったのか?

 推理してみると

 ①販売休止の後にメニューから削除というパターン:これは店舗で良くある。まずは什器とか機械のメンテナンス理由で休業として、結局廃業というパターンである。最近良くみる。店舗自体が終わってしまうということかもしれない。

 ②そもそもカレーが採算が取れていないから止めるパターン:選択と集中で牛丼1本に特化する戦略であろうか。人件費も高騰し、人手不足にもなっておりオペレーションへの負担軽減もありそうだ。しかし、これはないであろう。盛り付けにしても牛丼と並ぶ簡単さだし、客単価も良い。もっと言えば松屋のカレーは味が評判良いはずである。じゃあなんで?

 ③期間限定メニューのためにカレーを休止というパターン:一番ありそうだが、そうならそうで宣伝も一緒にするはずであろう。しかし店内にはそんな情報はない。ただカレーが2週間以上販売休止するというだけ。

 SNSの松屋公式でも6/3朝時点では平常運転で何も情報はない。

 こうなると、やはりカレギュウとの別れの時がきたのかもしれない。結局、食事も一期一会で、次の選択肢を探す機会がやってきたのかもしれない、と思いつつ錯乱して牛めし特盛を食べて胸焼けである。

 結果、6/3夜になって以下のような、呑気なテイストの公式ツイートが。

 どうやら③のようであるが、一期一会のBtoCビジネスで、消費者に①②のようなイメージを持たれ、一度は別れを覚悟されるというのは宣伝戦略としていかがなものであろうか。

おまけに6/18以降はしれっと何のアナウンスもなく、通常メニューに創業カレーを移行している始末。なんだかなぁ。

 関連記事:【カレー】松屋の「創業ビーフカレギュウ」大盛り800円を食べてみた。確かに美味いが、肉×肉はちょっとモヤモヤする

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新潟小千谷市のどぶろく「新之助」(まるいち)がフルーティ、改め、水菓子の香りが漂うフレッシュさで美味い

 以前飲んだ、どぶろく「雪輝(ゆうき)」が最近新潟出張でも手に入らない。まあ、それほど真剣に探してはおらず、以前購入した長岡駅の「ぽんしゅ館」の売り場を覗く程度であるが。

 関連記事:【日本酒】新潟小千谷市の”どぶろく”「雪輝(ゆうき)」を飲んでみた【ご当地グルメ】

 そんな中、雪輝(ゆうき)の製造元(まるいち)のwebサイトを調べてみると、新製品が出ていることがわかった。魚沼産の米「新之助」を使ったどぶろくである。

米どころとして知られる魚沼で栽培した「新之助」は大粒で甘みのあるおいしいお米です。


仕込みには新潟県醸造試験場が独自に開発した酵母を使用し、 自然な甘みと、フルーティーな香りを表現いたしました。

まるいち HPより

 長岡駅徒歩5分くらいの「長岡コンベンション協会」で購入できる、というので行って購入。

 300mlと720mlを1本ずつ購入し、300mlは帰りの新幹線車中で飲んでみた。どろっとしているが、微発泡感もあり、りんごのようなフルーティな香りがある。フレッシュで飲みやすいが、度数は10度。普通より酔いがまわる。

 いや、ここはフルーティではなく、「みずかし」の香りというべきか。レモンハート第2巻のエピソードを思い出す。

古谷三敏「BARレモンハート」2巻「三峡の秘酒」より

 20年前に読んだ時には、”みずかし”がピンときていなかった。「水菓子」=果物のことなのである。wikipedia「果物」の孫引きであるが、その由来は、以下らしい。

青木直己『図説 和菓子の今昔』淡交社、2版、19-21頁。によれば、「水菓子」は、果物が菓子を意味していたことの名残り。果物や木の実は弥生時代以降の食料環境の変化に伴って食料から徐々に嗜好品としての側面が強くなり、長い年月をかけて「菓子」の一分野となった。「菓子」の字義からも果物などが菓子をさしていたことが解る。

Wikipedia「果物」の注釈より引用
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