【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』48巻–このところのラブコメ路線からの一時休戦で、オヤジ的には安心な一冊

 新型コロナもあって酒飲みクラスタもなかなか活動が難しい。

 そんな中で、ラズウェル細木『酒のほそ道』48巻を読んだ。

 コロナの状況で飲み屋のような飛沫拡散上等のようなこともできず、かといって超高精度のグルメ漫画に持っていくのも限界がある。

 そうなると酒飲みマンガの行き先は、飲み+恋愛という、菅首相が新型コロナ対策で発言したような、ブレーキとアクセルどっちも踏み込むというか、アッパーとダウナーどっちもやりこむというか、難しいステアリングしか路線が無いように思えるのである(余計なお世話だが)。

 今回の一冊には、実は恋愛要素の展開はあまりない。

 よくわからないが、卵焼きの黄身の焼き方と恋愛がすれ違うのか、すれ違わないのか、というファウルチップな感じの読後感である。

 はっきり言って、どうでもいい。

 ちなみに私は目玉焼きに限らず卵の黄身は檄カチカチのハード一択派なので、今回の線引きの議論そのものが”ありえない”正直ドン引きであった(すいません)。

 とはいえ、我々は「りぼん」全盛期の柊あおい「星の瞳のシルエット」連載時のアオリ”毎号クライマックス!”を読まされている訳では無いので、まさに原点回帰。良いのではと。

Share

トキワ荘マンガ家のリーダー・寺田ヒロオのこと:人格者のイメージと茅ヶ崎の家での隠遁と

 藤子不二雄Aの名作「まんが道」でも描かれていたが、マンガ家たちの楽園「トキワ荘」でリーダー格であった寺田ヒロオの印象は大きいものがあった。

 NHKドラマで演じた河島英五のイメージと同様、頼もしい兄貴分としての存在感があったのだ。

 トキワ荘のメンバーは確かにマンガの創作の才能は一流であったが、社会性という意味では非常に脆弱だったと思う。

 いわば彼らは、マンガの才能だけが溢れる”子供”であった。

 トキワ荘のメンバーの中で、寺田だけが社会性も合わせ持ち、彼らに社会人としてのマナーなどを教示しており、彼らもその知見を十分頼りにし敬意と信頼を示していたことが様々なトキワ荘関連の著作で描かれている。

 そして、彼らの商業的な成功と寺田の後半生は、対称的な軌跡を描く。

 寺田は1976年以降目立った作品は発表することなく実質的な断筆に至る。

 茅ヶ崎の自宅の離れに1人籠もって1992年に死に至るまでの16年間表舞台にはほとんど出ず、ほぼ隠遁、もっと悪く言えば引き篭もったアルコール中毒のような状態になっているのである。

 同様にアルコール中毒であった赤塚不二夫が、こう語ったというエピソードが盟友・長谷邦夫の著書で描かれている。

 平成四年九月二十四日、寺田ヒロオの死が報じられた。

 酒を飲み続け食事もろくに摂らぬ生活を続けた末の衰弱死だ、と赤塚は言った。

「手塚先生の本葬のとき、奥さんが彼の代理で来てたんだよ」

「そうだったのか。僕は顔を知らないから……」

「うちの人の生活、どうしたらやめてくれるんでしょう。赤塚さん助けてくださいって言われたんだ。でも、おれに助けろと言われても、おれ自身が依存症だものなあ……」

「漫画に愛を叫んだ男たち トキワ荘物語」長谷邦夫.p.317

 寺田自身の作品リストをもとにした「寺田ヒロオ年譜」(季刊「えすとりあ」第2号)によれば、月刊雑誌「小学二年生」の連載があったのが1973年まで。それ以降は単発の形に発表の場が限られていく。

 寺田は1931年生まれなので1973年時点では42歳。まだまだ働き盛りの年齢であるが、そこから没する1990年の61歳まで、ほぼ茅ヶ崎の自宅で世間との交渉を絶ち、いわば引きこもりをする生活であった。

 筆を絶った理由自体は、既に関係者が語るように、過激化する少年漫画の風潮に対する反対意思であったとされる。先に言及した「季刊えすとりあ第2号」は、寺田ヒロオ特集であり、1982年時点(51歳)での寺田ヒロオの肉声インタビューが掲載されている。

 そのインタビューにおいて、明確に寺田自身が語っている。

 例えば、毎週一〇〇万部二〇〇万部売れていると得意になっている漫画雑誌を、「これが今日本で最も人気のある少年雑誌です!」と世界中の人に送って自慢できますか。紙は汚い、印刷は汚い、内容も汚い。日本には、世界に誇れる製紙・印刷技術があるんですよ。漫画家の技術だって、世界のトップレベルでしょうよ。それなのにこんなみっともない雑誌が、日本の児童文化の代表なんですか。いやこれな(ママ;引用者注)娯楽だオヤツだと、言うなら、たとえ少部数でもいいけれど、本当に日本の児童文化の代表として、世界中の人に胸を張って見てもらえる少年雑誌がありますか。一つもないでしょう。こんな儲け第一主義の社会では、文化は育たないんですよ。(後略)

「えすとりあ 季刊2号」(えすとりあ同人)「寺田ヒロオ-児童漫画再考-」p.16

 このように手塚治虫以降(手塚は否定に含めない)のマンガ家、つまりトキワ荘世代からの全て、果ては製本技術まで含めた現在のマンガ文化全てを、呪詛を込めて実質的に否定するのである。

 このような寺田ヒロオの姿勢は、成功したトキワ荘のマンガ家たちにとって、ある種の背徳感、後ろめたさにも似た心理的重圧を与えたと思われる。誰もが認める人格者であり社会性の指導者としての寺田の生活者としての存在感と、そして寺田自身の現代の文化を否定した上での自裁の態度を見せつけられて、複雑な思いであったろう。

 外的世界に反抗し続けた寺田の存在は、時代の主流に追従できなくなった一表現者のサイレントな抗議としての”緩慢な自殺”であるとは片づけきれない要素を含んでいる。

 日本のマンガ文化史において、寺田の存在をどのように位置付けるべきかは、そのあまりに対称的な生き方を現示された我々にとって、大きな課題を含んでいるといえるのだ。

Share

【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」18巻–小宮山さんがサウナで合法トリップを覚えてガンギマリ顔

 谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」18巻を読んだ。

 大学受験を控えた予備校の夏合宿がメイン。キャラ総登場である。本巻は、下の毛を銀に脱色とか、温泉風呂でセクハラとか、下ネタが多い。

 繰り返しになるが、主人公黒木さんが”ぼっち”から人気の中心に移行するのは、正直なところ危うい橋を渡っている気がする。読者にしても、確かに黒木さん自体のメンタルはひねくれた”ぼっち”のそれだが、それを受容する周囲や黒木さんへ向かってくる周囲の訴求性は現実とは明らかに乖離するからだ。

 そんな中で、異彩を放ち続けるのが小宮山さんで、独立独歩というか本当の意味で”ぼっち”、孤立しても挫けないメンタルにより変態性を追求する、ある意味このマンガのメインテーマを体現しているようだ。

 今回もその変態性の追求は更にレベルが上がり、誰から教わったか(調べたか)知らないが、サウナと水風呂の連続シーケンスによる”ととのう”=合法トリップ体験を敢行し、焦点が合っていない目でガンギマリの表情をお届けしてくれている。

 その後も自動マッサージ機でも同様にトリップし幽体離脱をかましている。独自に1人精神世界への扉を開こうとしているかのようで、小宮山さんの変態ゴーイングマイウェイ路線はエスカレートしている。黒木さんがリア充となったこのマンガ世界で、今や唯一ブレないその姿勢は頼もしく安心するのである。

Share

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』47巻–松島さんの”瞳”が描かれ、ますます事態は混迷模様でまさかの”島耕作化”の傾向が・・・

 ラズウェル細木『酒のほそ道』47巻を読んだ。

 もはや作者の悪ノリとしか思えない岩間の恋愛エピソードであるが、今回は、松島さんとの二人飲みエピソードが前後編にわたって描かれる。

 そしてまたしても岩間の心中名前連呼シーケンス(以前はかすみちゃんに同様のことをしていた)がある。

 これまで逆光で伺えないことが多かった松島さんの瞳は、基本描かれており、なんとも感情が放出されているかのようである。

 一進一退というか、ただの飲兵衛サラリーマンがここまでモテるというのも、全く絵柄・作風ともに類似していないが「島耕作」的な雰囲気すら漂わせてきた。

 バレンタインエピソードではご丁寧に、”麗ちゃん”まで加えて妄想に浸る岩間。

 本気で島耕作路線であろうか。

 ・・・作者の正気を疑うレベルになってきたが、これはこれで期待できる(嘘)。

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』48巻–このところのラブコメ路線からの一時休戦で、オヤジ的には安心な一冊

Share

【書評】施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」5巻–まさかの激烈ペシミスト、E・M・シオランまで取り扱う幅広さ!

 2020年5月出版の、施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」5巻を読んだ。

 関連記事:【書評】施川ユウキ「バーナード嬢曰く。」ーセカイ系の構造を持った文化系学生の視る夢

 読書マンガであるが、ネタが良く続いていると感心する。少し神林さんが美人になっているような絵柄の表紙である。腐女子チックから変化であろうか。

 取扱う本もかなりの幅広さであり、そのチョイスがなかなかである。E・M・シオラン「生誕の災厄」まで扱われるとは思わなかった。

 シオランの筋金入りのネガティブさには痺れる。

 確か「悪しき造物主」(法政大学出版局)のラストのアフォリズムが特にカッコ良くて、”我々はみな地獄の中にいる、一瞬一瞬が奇跡である地獄の中に”のような感じだったと思う(うろ覚え)。

 ネットで調べてみたらちょっと違っていた。

 そんな感じで、神林さんの”本捨てられないあるある”など、今回も楽しく読めた。

 若干これまでの1から4巻より、今回のページ数が多いのが今後の動向を予想すると少々不安である。

Share

【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」17巻–高校生の心理戦からツイスターゲームになり、最後はシャワー覗きに至るスペクタクル展開(喪168)

  谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」17巻を読んだ。さすがにいい年をしたオッさん(私)が、高校3 年生の学園ものを読むのはちょっと苦しいものがある。特にこのところのリア充路線だと、本当に青春ドラマにされそうで、もう身体中が痒くなりそうだ。

 とはいえそこはギャグマンガであり、うっちー(絵文字)と小見山さんというブレない二大変態キャラのおかげで、何とか変態路線に一本筋を通しているところに救いがある。

 今回は、もこっちの弟をめぐる下級生(朱里)と小見山さんとの抗争エピソード(喪168)が面白い。高校生同士のエゴやいい顔を見せたいという心理戦(下記のコマ)から始まり、そこから事態はさらに発展する。

仲の良い二人の心理戦。毒が厳しい(笑)

 何故か1人でツイスターゲーム→もこっちが盗撮→小宮山さんに通報→雨の中不良の吉田さんのバイクに無理やり同乗して黒木家へ→シャワーを借りた吉田さんの裸を弟が覗く、というなかなかの目まぐるしく、スペクタクルな展開。面白かった。

 

Share

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』46巻–ラブコメ路線になってしまった酒マンガであるが、あの麗ちゃんはどうなった?という悩み

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』45巻 まさかの突然の婚約宣言!・・・ただし竹股の(苦笑)

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』44巻 松島さんと岩間の関係性と情報量制限

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』43巻 男女関係の伏線展開とストーリーラインの複雑化に戸惑う

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』42巻 エビちゃんと諏訪さんの結婚報告と知識ロンダリングの表現

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』41巻 なんと!エビちゃんと諏訪さんが

 最新の46巻を読んだ。

 1冊の中で、第8話、第9話、第12話、第14話、第17話、第18話と、見事に今巻では、主人公岩間の結婚(恋愛)話に特化している。しかも、伏線を張った「松島さん」と本命「かすみちゃん」との間のストーリーの行き来まで描いている。前巻で起こった竹股の婚約による「いいなあ結婚」という軽めの伏線回収も起こっている。

 ラブコメか。

 かすみちゃんがジェラシーを表現する(ただし泥酔しているが)場面まで。しかし今回の結婚ネタでは課長がいい?仕事をしている。昭和の時代のお見合いを仕掛け、それを触れ回るという、ものすごい狂言回し。

 ・・・いい加減にして欲しい。

 二つの意味で。

 まず、そもそも酒の話と恋愛の話は正直相性が悪いと思っている。飲み友達がゴールインした話は、実生活でも目にする。しかし、それが特に何か良い結果になっているとは言えないのである。飲み友達→良い夫婦というのは、いまいちハッピーな感じがしない。

 第一このマンガ自体がラブコメ路線じゃないんだから、変な編集者の甘い言葉に踊らされて「センセイ、ここはこの話を引っ張りましょう、その方が経費が落ちますし」みたいな方向性になって欲しくはないのである(妄想含み)。

 まぁ、もう一つの理由、本音を言えば、私は最近出ない「麗ちゃん」派なのである。

 アナゴのダブルブッキングも笑って許し、薄っぺらい沖縄知識をひけらかす岩間にズバリと指摘し、商店街の梯子酒に付き合い岩間の財布の中身を気にしてくれるようなサバサバ系(そして多少の浮気も許してくれそうな日陰の愛人系性格)こそ、いい加減な性格の岩間に合っているのではないだろうか。

 誰か忘れちゃいませんか、と言いたいのである(どうでもいい)。

 【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』47巻–松島さんの”瞳”が描かれ、ますます事態は混迷模様でまさかの”島耕作化”の傾向が・・・

Share

【書評】谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」16巻—脱・ぼっち路線で、もはや小宮山さんの安定感のある変態振りが一番安らぐ

 先日発売の、谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」16巻を読んだ。相変わらずのリア充路線は変わらず。周囲の登場人物が多すぎてわからない。

 最近になってリア充路線から少し元の”ぼっち”路線への揺り戻しがあったが、今回はそうした感じはなく、基本リア充路線の継続(拡大)である。

 そんなこともあって、下手に黒木さんに何故か好意を示すリア充(スクールカースト上位)キャラよりも、安定の孤独な変態「小宮山さん」と、安定の悪役「キバ子」の方が安心できるのは何故だろう。

 今回は帯にもあるように、ある事件を起こして「謹慎」になる”不良”吉田さんと黒木さん。謹慎と言っても学校内で隔離される謹慎で自宅謹慎ではない。

 そこでの吉田さんとの会話は、やはりネットオタクvs ヤンキーという構図で、なかなか面白い。この組み合わせも比較的安定する。

 次巻では、高校3年の夏のエピソードであるが、一体このリア充路線はどこまで続くのか。

Share

BECK’S「小倉クリームチーズホイップトースト」の脳みそに直撃する激甘&旨さに、花輪和一の傑作マンガ「刑務所の中」を思い出す

 駅構内にあるBECK’Sコーヒーショップ。ここはJR系列なので、エキナカに良く見かけるが、なかなか侮れないメニューがある。

 それがこの「小倉クリームチーズホイップトースト」である。小倉あんとクリームチーズと生クリームを混ぜてトーストにたっぷり乗せたものであり、甘党には堪えられないメニューなのである。

 先日の出張途中で立ち寄った「小倉クリームチーズホイップトースト」のサイドメニューつきセット570円である。甘すぎるが、幸せな光景である。

 菓子パンでも「小倉+マーガリン」が美味いのはわかっており、それに近いのだが、それよりもよりソフトになっている感じ。

 酒を飲んだ後や、とにかく甘いものを食べたい時にピッタリの激ウマ食なのである。ただカロリーは気になる。この単品だけで463kcalとなかなかのものである。

 とにかく食べると、”甘さ”が脳みそに直撃し、天使がフワフワと周囲を揺曳しだす、というちょっと危険な香りすらするメニューなのである。

 甘いもの、糖分はやはり中毒性がある。吾妻ひでお「失踪日記」のアル中編でも、”禁酒中(断酒中)は甘いものをアルコールの代わりに欲する”といった記述もある。

 また、自身の刑務所体験を描いた傑作、花輪和一「刑務所の中」でも限られた食事制限の中で、たまに出る甘いメニューを食べた際の受刑者たちのヨロコビが、花輪風の民話怪異チックな絵柄で描写される。

花輪和一「刑務所の中」(青林工藝舎)p.173 脳みそが溶けているw

 このように脳がとろけるのである。”ヘ●インなんか目じゃない”(同書p.174)のである(ものスゴイ吹っ切れた記述)。

 先日私より年上の人と飲んだ際に、帰りにこれを教えたら私以上に激ハマりされ、その後会うたびに、締めに二人で「小倉クリームチーズホイップトースト」を食べている。

 酔っ払ったオッさん二人が、キャッキャしながらスイーツを食べるという、傍目にものすごい気持ち悪い光景を晒してしまっているのである。

 

Share

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』45巻 まさかの突然の婚約宣言!・・・ただし竹股の(苦笑)

 このところウォッチしている、ラズウェル細木『酒のほそ道』45巻を読んだ。サイドストーリーの思わせぶりでヤキモキされる日々が続いていたが、45巻ではどうであろうか。

関連記事:

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』44巻 松島さんと岩間の関係性と情報量制限

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』43巻 男女関係の伏線展開とストーリーラインの複雑化に戸惑う

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』42巻 エビちゃんと諏訪さんの結婚報告と知識ロンダリングの表現

【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』41巻 なんと!エビちゃんと諏訪さんが

 ドキドキしながら読み進めると、若干それらしき主人公「岩間」と「かすみちゃん」の仕事納めでの二人きりの立ち飲みエピソードはあったが、特に進展がある訳ではない。

 これまでの伏線であった松島さんネタなど、知らぬふりである。

 どうなっているのか。

 そんな中、誰も望んでいないであろうキャラ、岩間の飲み友達の一人「竹股(たけのまた)」が、突然の告白。

 ・・・正直だからどうなの?と言う感じ。エビちゃん諏訪さんの時の驚きもない。

 作者と同様の山形出身の男性であるが、可もなく不可もなく、それが何かに繋がって行く感じもない。しかも相手は京都の女性。遠距離である設定だが、これからこのエピソードをメインストリームに繋げる意図があるのであろうか?謎である。

関連記事:【書評】ラズウェル細木『酒のほそ道』46巻–ラブコメ路線になってしまった酒マンガであるが、あの麗ちゃんはどうなった?という悩み

 

Share