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クリーンスーツ(防塵着)の思い出とクリーンルームあるある


過去のある一時期、ほぼ仕事場がクリーンルームの中だったことがある。設計した装置の設置場所がクリーンルーム内で、装置の立上げ、試運転のためにはクリーンスーツを着てお客さんのクリーンルーム内で作業をする必要があったためだ。

クリーンスーツとは

こんな感じの全身つなぎの服で、細かいアイテムとして

・手袋(布とゴムがあり、両方重ねるパターンもある)

・靴(安全靴仕様になっていて爪先に金物が入っていたりする。ブーツ状もあり)

・帽子(服と一体型あるいはセパレートがある。更に上級者にはこの上からヘルメットを被る仕様もある)

・マスク(いわゆるマスクである。花粉症の時には助かる)

などがあり、クリーンルームにもその工場のポリシーがあって、細かいルール、躾が決められていた。

いずれにせよ、周りから見える場所は目の周りだけで、皆同じような外観になる。目の周りしか見えないところはスキー場の状況と似ている。

会話もマスク越しなので声も通りにくく、基本的に誰だかわかるような情報が少ない。

なので、クリーンルームによっては名札やゼッケンなどで誰かを明確にしていたところもある。服の色などでVIPなどを区別できるようにしているところもあった。VIP仕様のクリーンスーツが近づいてくると、訳もなく緊張したものだ(入室自体が面倒くさいので、あまり偉くなると入ってこないことが多い)。

それでも、長い時間作業をしていると慣れと言うもので、背格好や歩き方で「この人が誰か」わかるようになる。

ただ、覆面レスラーのようなものなのか、微妙にそれぞれ人格も変わっている場合もあるなと思ったことがある。

クリーンルーム内で関西弁で乱暴に話してきて、思わず言い争いになった人と、クリーンルーム外で続きの打ち合わせをしたら、ものすごい紳士で、何か騙されたような気がした。

女性も結構クリーンルーム内にいた。やはりスキー場状態で目の周辺しか見えないのだが、同時私の野生の勘は研ぎ澄まされていたのか、結構当初予想からのズレはなかった。

一番困ったのはトイレ(外にある)に行くことがものすごく大変で、どうしてもギリギリまで我慢してしまう。出入りも、前室(エアシャワーがある)を通過し、着替えて、と言う手間があり、結構スリリングだった。

通気性が基本的には良くないので、手袋の中で汗で蒸れて手がしわしわになってしまうし、二日酔いの際には自分の吐いた息がスーツと下着の間の空間に充満して、一日中気分が悪かったのを思い出す。

今でも時々クリーンルームに入る機会があるが、やはりそうした思い出があり、若干閉所恐怖症的になっている私としては足がすくむことが多い。

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作成者: tankidesurvival

・男性 ・アラフィフ ・技術コンサルタント ・日本国内の出張が多い ・転職を経験している ・中島みゆきが好き ・古本屋が好き