おそらくこの図解は、日本でも5人くらいしか役に立たず、出てくる会社名も日本で20人くらいしか理解できないであろう。
しかし、個人的には長年もやもやにしていた疑問をようやく図解で整理できたので、ここに公開する次第である。
半導体製造装置では真空プロセスを使用することが多い。具体的には、真空蒸着、スパッタリング、CVD、ALD、ドライエッチング、プラズマクリーニングなどである。
真空プロセスでは、真空の度合いを定性定量的に測定することが必要になり、そのための圧力計や分析計が存在する。また、真空(低圧の空間)を空間的に形成するための真空ポンプなどの機器が必要になる。
そうした機器製造メーカ群が存在し、その業界が形成している(真空工業会という業界団体もある)。
容易に推察されるように、この業界は結構ニッチであり、かつ、参入障壁が高いのか、そこそこ潤っている。
その一方で、特に欧米の業界は合従連衡が激しく、メーカ名が結構変わることが多いのである。
ライボルト(注1)、バルザース、インフィコンと聞いてピンとくる人はほとんどいないだろう。
圧力を測る真空計、残留ガスの成分分析ができる質量分析計、真空ポンプなどを取り扱う海外メーカーである。
これらのメーカの名前が、コロコロ変わるので非常に困っていた。
というか、もうあまりの変化についていけず、わからないまま放置していた。
業界誌である「真空ジャーナル」に、ちょうど良い記事を見つけたのを機会に、各社のHPも参照しながら整理してみた。また、最新状況を見ると、その記事から更に変化(結局現時点ではそれぞれ別会社になっているようだ。また、これに老舗メーカであるイギリスのエドワーズ社も絡んでくるのでますます複雑。現状はライボルトと同じアトラスコプコグループにいる)。
私はスッキリしたが、ほとんどの方は何のことやら?だと思うが、ご査収ください。
出典:”わが社のいちおし! インフィコン株式会社” 真空ジャーナル. 2009年11月号(127号)及び各社HPより、tankidesurvival作成
注1:Leyboldなのでライボルドが正しい気もするが(ドイツ読みは違うのかな)。