飲み会帰りの22時に八王子駅構内の「いろり庵きらく」 で「武蔵野うどん」をいただく

先日酔っ払ってベロベロになり、八王子駅までたどり着いた。小腹が空いている。

コンビニに寄って帰ってカップラーメンだと寝るまでの時間が近すぎる。しかし時間はすでに22時。空いている店もないだろうし、途中下車するのも面倒だ。

と思っていると、八王子駅構内にある駅そば屋である「いろり庵きらく」が開いていた。なんと閉店時間は23時。これは素晴らしい。

武蔵野うどんを注文である。

多摩地方出身(八王子)でありながら、武蔵野うどんはあまり食べていない。

乱雑でフラット系の麺。甘い醤油ベースのつけ汁。

酔った体になかなかの良い感じである。

これで締めになれば良いのだが、得てして最寄り駅での誘惑に勝てないことも多いのである。

Share

【書評】ゲッツ板谷「そっちのゲッツじゃないって!」(ガイドワークス)における文体論

ゲッツ板谷「そっちのゲッツじゃないって!」(ガイドワークス)をamazonで先行注文し(どうでもいい情報)、先日到着して一気読みした。

相変わらず過剰なサービス精神で密度の濃いエピソード満載で、面白かった。

 

ゲッツ先生のコラム集はその素材、いわゆる常識から極端に逸脱した過剰なエピソードを元に、意外性に富み平易な文章技術によって言語化する独自の世界を持っている。末井昭氏の昔の推薦文にあったように、”中毒性がある”。

先ほど「意外性に富み平易な文章技術」と述べた。

この点について少し掘り下げて検討してみたい。

①「意外性」について

ゲッツ先生の文章における比喩表現は、新規性に富んでいる。

そしてその表現は、頭脳や知識で考えたというような種類のものではない。

言うなれば、男子学生たちがバカ話をする際に、掛け合いのように”相手より面白いことを言ってやろう”という、どこまでもエスカレートしていく上昇感と、最後にこの場で一番面白い奴がとどめの一言を刺し、その場に大爆笑のカタルシスをもたらすような絶頂感、到達感がある。まさに若者たちの尖ったギャグセンスの掛け合いの中で、その場を支配する”王”として君臨できる瞬発力があるように思える。

いくつか代表的な例を、過去の作品で特に比喩表現のバラエティに富んでいる初期作品集「バカの瞬発力」(二見書房)から引用する。

  • バレンタインのチョコを目の前で叩き割られた女のような目をして、小刻みに震えてみ。そしたら教えてやるよ(「バカの瞬発力」p.20)
  • それからだよ、オレが針すなおばりの行動派になったのは。(「バカの瞬発力」p.29)
  • そしたら、明け方ぐらいにチビッコにいじくり倒された昆虫のようにガンガン弱ってきちゃってさ。(「バカの瞬発力」p.53)
  • で、毎年ウチのジイさんとバアさんが一番上座に狂い雛のように並んで腰を下ろして、(略)(「バカの瞬発力」p.95)
  • メキシコの貧しい7人兄弟の末っ子だってそんなことしねえぞ(「バカの瞬発力」p.114)
  • アイツらのやってることは、ピストルを持ったジャンキーがウロウロしているニューヨークのハーレムのど真ん中で、鈴木蘭々のプロモーションビデオを収録してんのと大して変わらねえっつーの(「バカの瞬発力」p.123)

引用終わり

改めて見ると一つ一つの単語に取り立てて新規性はないが、絶妙な単語のチョイスと、多摩地方の不良の語り口と共に組み合わせて語られることによって「意外性」という新たな意味が付与されている。

②「平易な文章技術」について

ゲッツ先生の文体は簡単かつ単純のようで、実は結構難しい。

文章というものにはやはり素質のようなものがあると私は思っている。

下手に文章技術を学んだ方が、却って面白くなくなることもある。

これはフィジカルな例でも言えることで、ナチュラルに喧嘩に強い人がなまじ格闘技などの「形式」に染まることによって一時的に”弱く”なることがある(勿論、その後に技術を学んで強くなる道もある)。

それと同様に、ゲッツ先生の文体には、ある種の天性の素質と、下手にこれを技法により意識的に矯正していない点で優れていると思う。

素質の例としては、ゲッツ先生の弟の作文(p.56)があり、ゲッツ先生もツッコミは入れているが、これは実に上手い文章だと思う。本人が「ボクは本気になったらお兄ちゃんより全然面白い文が書けるよ」というのもあながち間違いではないような気がする。

単純な文体で人に物事を伝える行為は、非常に難しい。

いわば武道の達人が、その老境で無駄を削ぎ落とした境地に達するようなものだ。そこに向けて皆必死に努力するのだが、ゲッツ先生はあっさりショートカットして、易々と(失礼)そこに到達しているように思える。

この本で一番笑った文章を引用する。

(前略)そのモモエがすっかり元気をなくしているという情報が入ってきたので、オレは彼女を元気づけてやり、おまけに一発やらせてもらおうと決心した。(p.97)

この白樺派の文体を彷彿させるシンプルな文章でありながら、後半の清々しいまでの下世話さのミスマッチ。しみじみと唸る。更にこのコラムで、最終的には目的を達してしまう。

ちなみに、ゲッツ先生の著書はかなり初期から読んでおり、その証拠に私の本棚には愛読書として「パチンコ必笑ガイド」(1993年初版)がある。

これもものすごい過剰なエネルギーが詰まった本で、パチンコ、パチスロという当時一種アンダーグラウンドなギャンブルを題材に、徹底的に遊び尽くしているのである。勝手に作ったパチスロ台、マクドナルド只食いの攻略法まで掲載されている。

裏表紙もこの過剰感。左側の人物は若き日のゲッツ先生であろうか。

更にカバーを取るとこんな感じ。どこまでの過剰な行き場のないエネルギーが横溢している本である。

ちなみにこの本で時々出てくる「ドミニカ式ヌーガ」の意味が24年経った今でもわからない。Google先生ですら教えてくれない。

Share

立ち飲み屋探訪:白楽駅「M」は六角橋商店街にある肉汁たっぷり手造り餃子が食べられる立ち飲み

白楽駅の六角橋商店街の中にある「M」に入店である。神奈川大学の学生街でもある。

バーのようなカウンター。飲み物のメニューはカクテルが多い。

ホッピーセット450円。ホッピー指数は2.5である。

この店では手作り餃子が推しなので早速注文。

まずは「しそ餃子」5個で500円。

店のオススメのようにお酢とコショーでいただく。

私は”餃子はお酢一択”なので非常に納得。

食べると中から小籠包並みの肉汁が。これはうまい。

あまりのうまさに今度は普通の餃子5個400円。満足である。

メニューにはご飯もあるが、確かに食事もアリの気がする。

ただカクテルが多いドリンクメニューの価格は高めに設定されている。

六角橋商店街の昭和チックな雰囲気といい、大学生多めの風景といい、活気溢れた街並みでひと休みできるスポットと言えるのではないかと。

Share

【日本酒】にごり酒2種類「吉乃川 甘酒仕立て」と「菊水 五郎八」を飲んでみる

新潟出張も最近ではマンネリ化してきて、本日はビジネスホテルの部屋で一人飲みである。

先日飲んだ「どぶろく」がうまかったので、本日はにごり酒を2本購入してみた。

関連記事:【日本酒】新潟小千谷市の”どぶろく”「雪輝(ゆうき)」を飲んでみた【ご当地グルメ】

季節物なのか秋冬限定となっているものが多い。

「吉乃川 にごり酒 甘酒仕立て」(吉乃川酒造)である。アルコール度数は11%。

飲むとやはり甘いが、スッキリとした感じで口当たりよく飲める。

続いて「にごり酒 五郎八」(菊水酒造)である。これはにごり酒でありながら、アルコール度数は21%という高さ!

飲むとアルコール度数はあまり気にならない。

驚くことに、つまみとの相性が良い。

吉乃川では単独で飲むのが一番うまかったが、こちらはつまみと一緒に飲める。 

Share

【町田グルメ】行列のできる名店 地中海料理「コシード デ ソル」で絶品のスペシャル牛ステーキと激ウマな野菜ドレッシング

小田急町田駅から小田急の線路沿いに新百合ヶ丘方向に5分くらい歩いたところにある超人気店である。狭い店だがカウンターがあるので、1人でも入りやすい。

黒板にかいてあった本日のサービスランチである「スペシャル牛ステーキ」(1,130円)を注文。サラダ、スープ、ライス、コーヒー付きである。

お皿が到着。すごいうまそう。

まずサラダを食べてみると、そこにかかっているドレッシングが未だかつて食べたことのない美味さ。絶品である。

甘いのだが、フルーツ感とクリーム感がすごく、かつ、サラダと合う。脳みそで幸福を感じる味である。

そしてステーキもスパイシーソースにレアでジューシー。非常に旨い。黙って出てきた大盛りライスと合わせ幸せである。

名店であり、まだまだメニューは沢山あるので再訪が楽しみである。

ドレッシングは購入できるので、思わず購入(500円)。

店で使っていたものをそのまま瓶詰めしてくれる。この味の複雑かつ重層さは不思議だ。

さすがの町田の名店である。

Share

立ち飲み屋探訪:青梅線河辺駅「じゅ庵」スーパー銭湯の中にあるビール専門立ち飲みで湯上りにホッピービバレッジの「調布びーる」

青梅線の河辺駅からコンコース直結でスーパー銭湯「梅の湯」がある。駅ビルの中に、スーパー、図書館、高齢者用デイサービスがあり、その一つとしてスーパー銭湯がある、なかなかの住民密着型施設である。

温泉、サウナ、マッサージ、軽食などがあるところは通常のスーパー銭湯だが、その中にクラフトビール専門の立ち飲み屋があった。

温泉に入り、サウナと水風呂のセット4回を行い十分まったりとした後に立ち飲み屋へ。

関連記事:閉所恐怖症にとってのサウナ風呂

沢山メニューがある。ここは地ビールである「調布びーる」550円を注文。

もれなくミニツマミが付いてくる。

「調布びーる」はホッピーでおなじみの「ホッピービバレッジ」製造のビールである。

ラベルの文字は歴代の調布市長が書いているようだ。

飲んでみると、フルーティでエール(上面発酵)かと思わせる芳醇さ。

しかしwebで調べてみると下面発酵なのでラガーらしい。これは酵母が含まれているから、その風味が良いからかもしれない。

スーパー銭湯内にある珍しい立ち飲み屋体験であった。

Share

【ラーメン】京都駅「新福菜館本店」の「特大新福そば」はパンチの効いた醤油味

京都駅で昼食を食べたいので、ふと閃いて烏丸中央口へ。

そこから5分歩くとラーメン屋がある。

「第一旭」と「新福菜館本店」が並んでいる。どちらも有名店であり、行列ができている。

さすが昼過ぎ「第一旭」は20人くらいの行列であったので、本日は「新福菜館本店」に入店。

4人テーブルで他人と相席。

特大新福そば900円を注文である。

きた!皿から溢れるスープ。真っ黒である。

真っ黒なスープであるが尖っていることはなく、旨味が満点の醤油味である。

チャーシューもごつい見せかけで重そうだが、実際には柔らかく軽い。これは沢山食べられる系である。

うまかった。満足である。

Share

【異世界】真鶴海岸の崖にある不気味なタワーの圧迫感がなかなか

先日真鶴方面へ1か月前に買った新車で走らせる。軽い釣り道具を持っていたが、湘南方面からずっとどこも混んでいる。小田原の早川港も最近は観光地化が進んだのか、激混みで駐車場に車を止められない。

仕方なく国道135線を走らせ、江の浦港に行くがここも満杯。

結局真鶴道路(真鶴ブルーライン)まで通過して福浦港へ到着。駐車場は結構空いていた。

1,000円を支払って防波堤の方へ。そこそこ釣り人はいるが、なんとか釣り座を確保し、コンパクトロッドでちょい投げ(餌はジャリメ)で釣り始めるも全く生体反応がない。

やる気をなくして駐車場のところへ戻ると、結構な存在感のあるタワー(塔)が。

昔から気になっていた謎の塔である。ここ以外にも大窪海岸(岩港)にも同じものがある。

手前の建物は水産工場であり、何かの煙突なのであろうか。しかしその割には巨大すぎる。

錆止め塗装なのか色合いがレトロというか年季ものを感じさせる。

少し近づく。やはり、焼却場の煙突なのであろうか。

右手手前の建物が水産工場。でも、このタワーはその奥にあるようだ。

このように切り立った岩場に年季の入った変な塔があって、人気もないし何やら変な存在感。

一体なんなのだろうか。

駐車場の管理人さんに聞いてみたらあっさり教えてくれた。

これは”真鶴道路(真鶴ブルーライン)のトンネル内の「換気塔」”しい。

トンネル内部を走る車の排気ガスを、外部に換気するための大型ファン群の排気側に接続されている模様だ。

それほどのサイズの流量が必要なのか、やや疑問に思っていると、駐車場の管理人さんが「昔の車は排気ガスが沢山出てたでしょう。だからあの位のサイズが必要なんだって。今は逆に排気ガスの対策が進んでいて必要なんだかどうだかわからないんだけどね」と教えてくれた。

疑問は氷解した。やはりある種のレトロな産業遺産のようなものなのだろう。

ちなみに手前の斜めに貼った網状の板は、建設当初に電波障害が懸念された結果設置された対策部品だそうである。

もはや用をなさなくなったという意味も含め、非常に不気味な塔である。

特にもう一つある大窪海岸の換気所に至っては周りに人家がなく、昔夜釣りを一人でした際には本当に恐怖のスポットであった。このあたりの雰囲気はなんか変わっている感じがある。

そんなこんなで帰宅していたら135線の渋滞の中、新車のケツに追突された。

泣けた。

関連記事:

【異世界】給水塔が生理的に怖いので、克服すべく給水塔の聖地「多摩川住宅」へ巡礼してきた

【異世界】鶴見に廃墟のような現役の建物があった

【異世界】JR鶴見線「国道駅」ガード下の廃墟感がすごい

【異世界】怖い給水塔ー”とっくり型”がある町田の「境川団地」へ行ってみた

 

 

Share

立ち飲み屋探訪:蒲田駅「立飲み酒場 華丸」で店員さんのきめ細かなサービス

JR蒲田駅西口を背にして右側(ドンキホーテ側)に行くと「立飲み酒場 華丸」がある。

明るめの店内に、ホールスタッフの女性もいて、若々しい雰囲気で活気のある店である。

ホッピーセット(320円)。安い。

ポテサラ(200円)。リーズナブルである。

鳥わさ(350円)。量も多く、味も満足である。

ホールスタッフの女性がいて、気を利かせてくれてホッピーがなくなると自動的に”お替わりします?”などと声をかけてくれる。

普通の個人経営的立ち飲み屋では一般的にカウンターとのやりとり一択だが、ホールスタッフがいて気を使ってもらえるのは、これはこれで結構新鮮なものであった。

話しかけられるのはそれはそれで気を使ってしまい別の意味でストレスが出てくるが、この店はそのあたりはちゃんと距離感があってストレスにはならなかった。

Share

【日本酒】地酒「澤乃井」の小沢酒造で奥多摩の自然に癒されながら利き酒でベロベロに(後編)

前編から続く

小澤酒造の利き酒コーナーである。

カウンターになっている。

本日のメニューはこんな感じ。

半合サイズの「お猪口」が渡され、これで飲む。

価格設定もさすがに酒屋直売なので非常にリーズナブル。

さらに、この「お猪口」は持ち帰りできるので、さらにお得である。そしてお代わりは100円引きである。

軽いツマミや水やお茶もあり、じっくり飲むことができる。

まずはこのポスター右にある「辛口にごり酒」をチョイス。

発酵が進んでいるためビンの王冠にガス抜き穴がある。

したがって横にして運べないという厳しさ。

買って帰りたかったが縦姿勢のまま輸送する自信がなく断念。まずは味を見てみることに。

やはり発泡していてうまい。辛口なのでスッキリしており、ちょっとドライな感じがある。

そして続いて小澤酒造の最高峰「大吟醸 鳳(こう)」である。

お代わりなので半合400円はこの価格を見てもコスパが良い。

飲んでみると、 ほのかな吟醸香がありバランスの良い酒である。

最後に生酛(きもと)造りの「元禄」を飲んでみることに。お代わりなので100円(安い)。

生酛造りとは、菊正宗のwebによれば

アルコールを造る酵母を育てる「酛」(酒母)を、水と米と米麹から、昔ながらの手作業で4週間かけて造り上げる、酒造りの原点と言える製法です。

こんな感じで、照りがあり、やや飴色である。江戸時代の日本酒はこのようなタイプだったようだ。

まさに飴のようなねっとりとした風味があり、やや甘めでうまい。

これは少し水で適量割るとうまいのではないかと思った(もともと日本酒は水で割るのが普通のため)。

気持ちの良い風景とうまい日本酒で、のんびりと過ごすことのできるスポットである。

Share